しゃベルシネマ

柳家喬太郎、石井杏奈の父・シングルファーザーになる。【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第154回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月18日から公開となる『スプリング、ハズ、カム』を掘り起こします。

恐らく世界初?! 父と一人娘のお部屋探しロードムービー

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大学入学のために上京する…。
経験者にとっては人生の一大イベントのひとつに数えられるほど、大きな出来事だったのではないでしょうか。
地方出身者にとって、都会での一人暮らしは憧れであり不安もあり。
しかし故郷を離れる者だけでなく、子どもを送り出す親の立場も思うところはあるようで…。

そんな旅立ちの春を迎える父娘の映画『スプリング、ハズ、カム』が公開となります。

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2月のある日。
春から大学生になる璃子は、父の肇と共に広島から上京。
一人暮らしをする部屋を探すために、街を歩いていた。
そこで出会う人々との触れ合いから、肇の胸には様々な思いが去来する。
亡き妻との思い出、男手ひとつで育ててきた娘とのこれまで、そしてこの街で暮らす娘のこれから。
そして璃子もまた、ぶっきらぼうながら人情味あふれる父の愛情を再認識し、ひとりの男性として父を見直すのだった…。

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2015年 第28回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ部門」でも上映されたヒューマンドラマ。
主演を務める落語家・柳家喬太郎は、なんと本作が映画初主演。
喬太郎師匠の芸達者ぶりが素晴らしく、飄々としながらも少女から大人の女性へと成長する娘との別れを惜しむ心情が滲み出て、思わずギュッと抱きしめたくなる哀愁を感じます。

娘の璃子役には、石井杏奈。
E-girlsで見せるダンスパフォーマンスとはガラリと変わって、“どこにでもいそうな普通の女の子”感が秀逸。
また父娘が東京でふれあう人々には朴璐美、角田晃広(東京03)、柳川慶子、石橋けい、平子祐希(アルコ&ピース)、ラサール石井、山村紅葉と賑やかなメンバーが登場し、主演二人を盛り上げます。

監督は、前作『あかぼし』が低予算の自主制作映画ながらも高い評価を得た吉野竜平。
完成度の高い脚本、緻密で力強い演出は本作でも冴え渡り、世界初(?!)のお部屋探しロードムービーを完成させました。

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ふと人生を振り返ってみると、特別なことでもないのに鮮明に覚えている思い出、というのがひとつやふたつ、誰にでもあるのではないかと思います。
そんな他愛ないけどかけがえのないものが詰まっている、部屋の片隅に眠っている小さな宝箱を開けたような映画です。
季節はもうすぐ、春ですね。

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スプリング、ハズ、カム
2月18日から新宿武蔵野館・US シネマ千葉ニュータウンにて公開
2 月25日から渋谷ユーロスペースほか全国順次公開
監督・脚本・編集:吉野竜平
出演:柳家喬太郎、石井杏奈、朴璐美、角田晃広(東京 03)、柳川慶子、石橋けい、平子祐希(アルコ&ピース)、ラサール石井、山村紅葉 ほか
©『スプリング、ハズ、カム』製作委員会
公式サイト http://springhascome.xyz/

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