ゴールデンウィーク映画、観るならコレ!『追憶の森』 しゃベルシネマ【第1回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
はじめまして。
支配人の八雲ふみねです。
今月からスタートしました、「しゃベルシネマ」。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介していきます。
どうぞ末永くお付き合い下さい!

さて、世間はゴールデンウィーク。
今年は最大で、10連休を楽しんでいる人もいらっしゃるとか。
この「ゴールデンウイーク」、元は映画興行の稼ぎ時であることから発生した映画業界用語なんですよ。

そこで、「しゃベルシネマ」記念すべき第1回は、ゴールデンウィーク映画特集。
アカデミー賞俳優マシュー・マコノヒーと日本を代表する国際派スター渡辺謙の共演で話題の映画、追憶の森の見どころを掘り起こします!

マシュー・マコノヒー×渡辺謙、ガス・ヴァン・サント監督が贈る“大人のファンタジー”

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富士山の北西に広がる青木ヶ原の樹海。
自殺の名所としても名高いこの場所に、アメリカからアーサーという男がやって来た。
人生に絶望し、ここを人生の終着点にしようと決めていた彼は、方位磁針が狂い携帯電話も通じない森の中で、日本人男性タクミと遭遇する。
森の奥深くで怪我を追ったタクミは、アーサーと同じくこの樹海で死を試みたが気が変わり、妻子の元へ戻ろうと出口を探し求めていた。
方向感覚を失い、体力も限界を迎えようとしている過酷な状況下で、アーサーは自分が死を決意するきっかけとなった出来事について語り出す…。

02

主人公・アーサーを演じるのは、マシュー・マコノヒー。
『ダラス・バイヤーズクラブ』でエイズ患者を演じるために約21kgも減量し、圧巻の演技を披露。
アカデミー賞主演男優賞に輝いたことは、記憶に新しいでしょう。
本作でも辛い過去と向き合う男をきめ細やかに演じています。

03

謎の日本人男性・タクミ役に渡辺謙。
近年は映画のみならず、NYブロードウェイの舞台にもチャレンジする我らが謙さん!
日本を代表する国際派スターとして変わらぬ活躍を見せています。
存在感、演技力共に申し分ないお二人。意外にも初共演なんですね。

04

さらにもう一人、忘れてはならないのがこの人。
本作のキーパーソンとなるアーサーの妻・ジョーンを演じる、演技派女優のナオミ・ワッツ。
アーサーの愛情を理解しながらも素直になれない、そんな不器用な女性を情感豊かに表現。

この3人が織りなす感情のうねりを、ガス・ヴァン・サント監督が “大人のファンタジー” として仕上げました。

“死”と“生”の奇妙な調和が、主人公の人生と繋がっていく。

05

本作の舞台となっている青木ヶ原樹海は自殺の名所として有名ですが、樹海探検の観光名所としても人気のスポット。
実はこの映画の製作は、青木ヶ原ありきでスタートしたんです。
脚本を手がけたクリス・スパーリングはインターネットで調べ物をしている時に、日本に実在する奇妙な地域を偶然発見。
それが、青木ヶ原でした。
そこを訪れた多くの人が生死を黙想する、神秘的で不気味な森に魅せられたスパーリング氏。
彼はこの青木ヶ原を舞台に、絶望を抱えた主人公が自らの人生と対峙していく…という魂のストーリーを紡ぎました。
またヴァン・サント監督と撮影クルーは日本を訪れ、実際に青木ヶ原に足を踏み入れて撮影を敢行しました。

スクリーン狭しと広がる樹海は、不気味なほど静かでミステリアス。
自殺者が遺したであろうバッグや衣服が森の中に散乱している光景は、ホラー的要素さえ感じます。
その一方で、鬱蒼と茂る木々は死者の魂が宿っているかのように高くそびえ、“生”に満ち満ちている印象。
この森が持つ “死” と “生” の奇妙な調和が、死を決意したはずの男が “生” へと導かれていく様と見事にリンクし、物語に深みを与えています。

そう、ミステリーの姿を借りながらも、本作が伝えたいテーマは“死生観”。

ストーリー上に散りばめられたキーワードを拾い上げていくと辿り着く、ひとつの真実。
すべての謎が解けたとき、傍らにいる大切な人と人生について語りたくなる映画『追憶の森』は、2016年4月29日から全国ロードショーです。

気になる映画を掘り起こす「しゃベルシネマ」。
次回もどうぞお楽しみに。

お相手は、八雲ふみねでした。

06

追憶の森
4月29日(金)から全国ロードショー
監督:ガス・ヴァン・サント
主演:マシュー・マコノヒー、渡辺謙、ナオミ・ワッツ ほか
配給:東宝東和
©2015 Grand Experiment, LLC.
公式サイト http://tsuiokunomori.jp/

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