目標はあくまで連続優勝「浮かれていられない」大相撲第72代横綱・稀勢の里寛(30歳) スポーツ人間模様

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初場所で初優勝。19年ぶりの日本出身横綱の誕生となり、稀勢の里の大フィーバーが展開されています。
もっとも、本人は、

「浮かれていられない。チャラチャラしたくない」

と、これからを見据えているにもかかわらず、周囲はそれを許してくれません。

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奉納土俵入りで、かしわ手を打つ新横綱稀勢の里関=27日午後、東京・明治神宮 写真提供:共同通信社

力士紹介の際に場内で流れるアナウンスでは、茨城県牛久市出身とされている稀勢の里ですが、生まれたのは兵庫県芦屋。2歳で茨城県龍ヶ崎市へ。小中学生時代をここで過ごしますが、中学2年の時、隣接する牛久市へ転居しました。ただ、中学へはそのまま通学。

部屋に入門した際、牛久市に住んでいたことで相撲協会が決定。今日まで牛久市出身ということで続いています。

どうして、そんなことが今さらクローズアップされたのかといえば、横綱昇進が決定した後の25日、龍ヶ崎市が初の市民栄誉賞を授与することを決定して発表。直後の27日には、以前から検討していた牛久市からも、負けていられないとばかりに市民栄誉賞が授与されることになったそうです。来月18日には、牛久市で凱旋パレードが決定。数万人の人出を想定しています。

そして、今度は所属する田子の浦部屋の所在地、江戸川区が優勝と横綱昇進のパレードを企画しました。2014年12月14日、小岩で部屋開きを行ってからというもの、地域貢献を打ちだして、さまざまな貢献をしています。そうはいっても、「あまりハデなことはしたくない」が稀勢の里の本音。そこで28日、小岩小学校の校庭で優勝報告会が開催されました。

江戸川区の小岩地区といえば、第44代横綱・栃錦の故郷。小岩駅には、栃錦の銅像などがあり、こと相撲にかけては熱い人が多い土地柄です。報告会へは4,500人が足を運びました。

考えてみれば、稀勢の里はとても幸せな横綱です。史上2位、1万8000人が見守った明治神宮奉納土俵入りで、土俵の鬼・初代若乃花の化粧まわしをつけ、今度は土俵の名人・栃錦ゆかりの地で盛大に祝ってもらうことができたのですから。

春場所では、ライバルとなるモンゴル出身の3横綱が立ちはだかります。

「けいこはうそをつかない。けいこをした分、自分に返ってくる」

と改めて誓った稀勢の里。当然のことながら連続優勝が目標。そうでなければ、ファンが許しません。誰よりも横綱の責任を今から痛感しているに違いないでしょう。

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1月31日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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