今年も開催! 目黒雅叙園の百段雛まつり

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3月3日の雛まつりに向けて、各地の雛まつりイベントがそろそろ始まります。
そんな雛まつりイベントの中でも、人気のあるイベントが『目黒雅叙園の百段雛まつり』です。
ニッポン放送の歴代の中継でもお世話になっている『目黒雅叙園の百段雛まつり』がいよいよ今年も始まりました。

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今年で、第8回目となるこの『目黒雅叙園の百段雛まつり』
なんと、過去7回の累計来場者数40万人以上という、都内最大級の雛人形展です。

目黒雅叙園の園内にある東京都指定有形文化財「百段階段」を使って行われ、毎年、テーマに沿った日本各地の時代雛を集めて、「百段階段」にある7つの部屋に展示します。

今回のサブタイトルは「九州ひな紀行Ⅱ」、実は2014年に「九州ひな紀行」の第一回目が行われ、好評だったこともあり、今回、その一回目を上回る規模で二回目が行われることになりました。
開催を前に、報道陣に展示が公開されたので、一足早く行ってきました。
(ちなみに、通常開催では写真・ビデオの撮影は禁止となっていますのでご注意ください)

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◆見どころ① 九州7県から、総数1,000点を超える名品が一堂に会します

地域ごとに有力な諸大名がいた九州には、名藩ゆかりの雛人形の名品が今も各地に伝えられています。
今回は、平戸藩主・松浦家に嫁いだ松平定信の娘、蓁姫の古今雛と道具たち、杵築藩医佐野家の雛人形など、武家や旧家に伝わる貴重な逸品が集結しました。
また、筑豊の炭鉱王・伊藤伝右衛門邸に飾られる圧巻の800体の座敷雛や、天領として栄えた日田の「雛御殿」の雛人形、山の神への祈りを込め山を舞台に雛人形を飾る「雛山」など、九州各地の雛文化が表現されています。

◆見どころ② 【特別公開】柳原白蓮と村岡花子の愛したお雛さま

柳原白蓮は、大正時代を代表する歌人であり、明治、大正、昭和と激動の時代を生きた女性です。筑豊の炭鉱王、伊藤伝右衛門の元に嫁ぎながらも自らの愛を生き抜き、時代の扉を開けようと努めました。
その腹心の友である村岡花子は、「赤毛のアン」をはじめとする多くの海外文学を不朽の名訳で日本に紹介した翻訳者、児童文学者として知られています。
そうです、渋谷にある放送局の連続テレビドラマ「花子とアン」のモデルにもなった二人です。今回の展示では、通常非公開である柳原白蓮が愛した有職雛と、村岡花子ゆかりの雛人形と雛道具が特別公開されています。

◆見どころ③ 日本最多級!800体の座敷雛

これは圧巻です!!目黒雅叙園・百段階段にある漁樵の間と素晴らしいマッチングを見せていました。
歌人・柳原白蓮と筑豊の炭鉱王・伊藤伝右衛門が過ごした邸宅が、福岡県飯塚市に現在も残っていますが、その伊藤伝右衛門邸では、例年20畳の座敷いっぱいに、雛人形を飾る「座敷雛」が展示されています。
それを、目黒雅叙園に再現したのですが・・・・まさに素晴らしいマッチングでした。

~旧伊藤伝右衛門邸~
アールヌーヴォ―調のマントルピース、イギリス製・ひし形のステンドグラスのある応接間、一畳たたみを敷き詰めた長い廊下など、伊藤伝右衛門が妻・白蓮の為に改築を続けた贅を尽くした邸宅。
(公式HP http://www.kankou-iizuka.jp/denemon/

テーマは、「雛が見た日本のまつり」ということで、青森ねぶた、京都の祇園山鉾など、日本全国のまつりが「座敷雛」に表されていました。飾られた雛たちは800体!!圧巻です。

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【2017年展示テーマ】※ 展示内容は変更となる場合があります
百段階段 部屋名    テーマ
十畝の間(じっぽ)     日田醤油「雛御殿」I (大分・日田市)
漁樵の間(ぎょしょう)   伊藤伝右衛門邸の座敷雛 (福岡・飯塚市)
草丘の間(そうきゅう)   柳原白蓮・村岡花子ゆかりのお雛さま (福岡・北九州市&東京)
静水の間(せいすい)    日田醤油「雛御殿」II (大分・日田市)
星光の間(せいこう)    城下町のお雛さまと佐賀のお雛さま(大分・杵築市/宮崎・日南市/鹿児島市/佐賀市)
清方の間(きよかた)    松浦家のお雛さまと雛道具(長崎・平戸市)
頂上の間(ちょうじょう)  人吉球磨のお雛さまと飯塚のお雛さま(熊本・人吉市、多良木町/福岡・飯塚市)

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◆「百段雛まつり九州ひな紀行II」
公式HP :http://www.megurogajoen.co.jp/event/hinamaturi
開催期間:2017年1月20日(金)~3月12日(日)
開催時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
入場料 :当日 1,500円/学生 800円(要学生証呈示) ※小学生以下無料
会場  :目黒雅叙園 東京都指定有形文化財「百段階段」
お問合せ:03-5434-3140(10:00~18:00 イベント企画)

※注意
展示してあるお雛さまは、古い物ばかりなので、展示品保護のために、会場内は暖房を控えています。
会場は和室の為、入り口で靴を脱いで見学します。厚手の靴下など暖かい服装で行ってください。
会場内では、写真・ビデオなどの撮影はできません。

【目黒雅叙園とは?】
『目黒雅叙園』名前は聞いた事あるけど・・・入ったことはないんだよね。
という方もいらっしゃると思います。結婚式場・ご宴会・記念日のイベントなどを行う所なので、そういうイベントがないとなかなか行くチャンスもありませんね。

しかし、一度この『目黒雅叙園』に足を踏み入れてみてください。
日本で最初に誕生した総合結婚式場で、昭和初期の芸術家たちが作っ絢爛豪華な装飾は、「昭和の竜宮城」とも呼ばれ、映画「千と千尋の神隠し」のモデルになったと言われています。

自分がいま、どの時代にいるのか、外界と館内の空気感の違いを感じれますよ。
そんな『目黒雅叙園』の園内唯一の木造建築が「百段階段」です。

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【会場である文化財「百段階段」とは】 http://www.megurogajoen.co.jp/hyakudankaidan/
会場となる「百段階段」は、2009年に東京都の有形文化財に指定された、目黒雅叙園に現存する唯一の木造建築です。江戸文化の贅を受け継ぐ昭和の色彩空間として、今も大切に保存されています。

ケヤキの板材で作られた99段の階段廊下を持つことから、「百段階段」と呼ばれ、階段廊下の南側には7つの部屋が連なっています。
各部屋には樹齢100年を超える床柱の他、天井や欄間には当代屈指の著名な作家たちによって創り上げられた世界が描かれており、昭和初期における美の共演と大工の高い技術力を見ることが出来ます。

なかなか出会えないお雛様たちが揃っていますし、百段階段など目黒雅叙園の持つ雰囲気は、ぜひ体験して頂きたい空気感です。
ちなみに、3月3日の雛まつりに近づくにつれて、来場されるお客様も増えて、お雛様の表情を見る時間も少なくなるそうなので、まずは早めに行って表情を見てくださいね。

(よこいみちひと)

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