空前の訪日外国人客を呼び込め!ちょっとの工夫であなたのお店も!【やじうま好奇心】

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空前のインバウンドブーム!つまり日本に来る外国人がとても多くなってきているということはお聞きになったこと、あると思います。

日本政府観光局が先週発表した「11月の訪日外国人数」は前の年の同じ月に比べて13.8%増、11月として過去最高を更新して、相変わらず大きく伸びています。
年間の訪日客数は、だいたい2,400万人前後になると見込まれています。

そこで今日はあなたのお店、なかでも飲食店をやっているあなた!「外国人はお手上げ!」と言わずに、ちょっと工夫するだけで、このブームに対応出来る秘策をちょっとだけ伝授します。

よくある代理店の分析なんかによると「モノ消費」が終わって、「コト消費」に移った、と言われていますが、要するに「何かを買う」よりも「何かをする」に変わってきている。その中でも、ダントツに外国人観光客の興味を引くのは「食べること」だといわれています。
調査によると、外国人の76%が「日本食を食べることに期待している」という結果もあるくらいです。

そんな外国人を取り込むチャンスを迎えているのが、都内にある飲食店。
その数なんと8万店だそうで、全国のコンビニを合計しても5万4千店しかありませんから、都内の飲食店はものすごく多い!これらの店が等しく、今チャンスを迎えているということになります。

しかし、チェーン店や大型展開店舗ならいざ知らず、特に個人でやっている店はどうしたら客を掴めるのか、わからない。
そこで、外国人客獲得のための方法をあれこれ調べてみました。

まず、小さい店や個人店が考えるのは「うちの店に外国人なんて来ると思えない…。」
しかしそれは違っていて、外国人ほど「地元に密着した、日本人が当たり前に行く店に行きたい」と思っているのです。
ですから、外国人ウケを狙った特別なメニューやおもてなしをするのではなくて、今やっていることをちょっと工夫するだけで出来ることばかり、
これが基本です。

外国人客を満足させるキーワードに「OSFAの法則」というのがあります。

Oは大盛り、
Sはスピード、
Fは、フレキシビリティ、柔軟性のこと。
Aは、アツアツ。

Oの大盛りですが、大食いで知られる欧米人だけでなく、アジア人でも日本人の1.3倍食べると言います。日本のメニューは少ない。しかも日本はコメが美味しいので、ちょっと盛ってあげたほうがイイ。

最後のAのアツアツは、特に中国人。
中国では冷たいものはカラダに悪いと言われているので、熱いモノが大好きという国民性があります。

「OSFAの法則」のF、フレキシビリティ、柔軟に対応して客を喜ばせること。
喜んで帰った外国人観光客が、「どこどこのあのお店がとても良かった。」と次の来る人につたえることで、次のお客さんがやってくる。これはどこの国でも同じです。

そこで、その具体例をいくつか。。。

まず、飲食でも、世界のマーケットを知ってターゲットを絞り込むことが必要とされますが、いま飲食のマーケットですべきなのは「ベジタリアン対応」です。
世界には相当数ベジタリアンがいるのですが、日本の飲食店はほとんど対応ができていなくて、外国人が本当にがっかりして帰って行きます。
人口に占めるベジタリアンの割合の調査をみると、インド人が40%、香港の人は25%、台湾の人14%、イギリス人12%、日本でも4.7%。
イスラム教徒対策の「ハラルフード」ばかり言われてきて、「ベジタリアン対応」が非常に遅れています。
ベジタリアンの訪日外国人の飲食に使うおカネだけで、500億円近い市場規模があるとみられています。

「でもうちの店はベジタリアン料理はやってない…」とすぐあきらめてはいけません。
例えば和食を出す店なら、ちょっとした工夫でベジタリアン料理を用意することが出来るのです。

普段使っている葉物の野菜、芋、れんこん、海藻、豆腐、乾物などを「野菜サラダ」「酢のモノ」「蒸し物」「焼き物」「スープ」などにして組み合わせれば、立派なコースに。
これを1種類2種類か用意しておくだけで『ベジタリアンメニュー完備』ということになります。

空前の訪日外国人客を取り込むために、東京都も積極的に手を差し伸べています。
飲食店の場合、英語や中国が話せなくても、メニューさえあればなんとかなります。
そのメニューを作るのにどうしたものか?と思っていたら…なんと、東京都が無料(!)で、「EAT東京」というメニュー作成ウェブサイトを開設。
このウェブサイトを使って、英語・中国語・韓国語、イタリア、スペインなど12か国語に自分の店のメニューを翻訳できるのです。(※12か国語から5言語を選択)

たとえば、「ポン酢でいただく若鶏と野菜の水炊き」とか「甘味噌仕立ての三元豚のとんかつ」とか、そういったメニューをポンと翻訳してくれて、そこに自分のスマホなどで撮った写真を添付して、あとはプリントするだけ。忙しい飲食店にピッタリのシステムで、3,000軒が利用しています。

しかもこのサイト「EAT 東京」は、外国人向けのグルメサイトとしても機能していて、登録すれば12か国語の言語で勝手に店の宣伝までしてくれる。

Search-Page-for-Restaurant

店に「英語のメニューや中国語のメニューがあること」を周知させるために、東京都では店の前に貼れる「English menu available」とかいったステッカーも無料で配布していて、至れり尽くせり。

多言語マーク

さらには、言葉に不安を持つ飲食店に対しては、「多言語コールセンター」を開設。

登録が必要ではありますが、店で外国人に質問されたことが分からくて困ったな~というとき、コールセンターに電話すると、英語や中国語、韓国語が出来るオペレーターが彼らの意向を聞き取り、店側に通訳してくれる、とサービスが無料で受けられるそうです。24時間対応でしかも無料。

電話通訳サービス&翻訳サービス

さらに東京都は、「サイト」「ステッカー」のみならず、飲食店の店主を対象に『どうしたら外国人を取り込む儲かる店になれるか?』のセミナーも開催。
飲食店のみならず、宿泊施設や小売店などに対しても、合計年間予算3,500万円使って、なかなか手厚い後押しをしているようです。

利用できるものは利用しながら、がつがつビジネスチャンスを掴む。
外国人獲得のために、都内飲食店8万店の取り組みが始まっています。

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12月27日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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