お正月には欠かせない『重箱』について【鈴木杏樹のいってらっしゃい】

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今週は、お正月のおせち料理などに使われる『重箱』についてお話したいと思います。

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『重箱』を辞書で調べますと“食べ物を詰めて、何段にも重ねられるようになっている四角い形をした、木で出来た箱”とあります。何段も重ねることから、“めでたいことを重ねる”という意味で縁起の良いものだそうです。

そんな重箱ですが、中国から伝わった『食籠(じきろう)』という“食べ物を入れる容器”が発達して生まれた・・と言われています。
『食籠』とは“食べる”に“籠(かご)”と書きます。多くはフタが付いていて、形は丸か角形をしています。茶道では、お菓子を盛り付ける時に使われています。

重箱は室町時代に登場した・・と言われていますが、一般的に広まったのは、江戸時代になってからです。特に武家や大名は“狩り”ですとか“お花見”に行く時には『蒔絵』の重箱にお料理を入れて持ち運んでいたそうです。

『蒔絵』とは、器などの表面に漆で模様などを描いて、そこに金や銀の粉、さらに様々な色の粉を蒔き付けた伝統工芸です。見た目にも鮮やかで、とても豪華です。

そこまで豪華なものではなくても、重箱は一般のご家庭でも幅広く使われるようになりました。例えば、お正月や運動会といった季節の行事の時、おかずやのり巻き、いなり寿司などを詰めた重箱が大活躍でした。

昔ほど普段は使われなくなったとはいえ、現在でも重箱はお正月のおせち料理を詰める時には、欠かせないものになっています。

(2016/12/26放送分より)

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