唐草模様の風呂敷と言えば、ほおかぶりをした泥棒?それはTVや漫画のせいです。【鈴木杏樹のいってらっしゃい】

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今週は『風呂敷』のお話をしています。
今朝は『風呂敷にまつわる、ある疑問』です。

“風呂敷の柄”と聴いて、『唐草模様』を思い浮かべる方、いらっしゃるかと思います。
ところが実際には『唐草』という植物はなくて、中国を経由して奈良時代に伝わって来た『つる草』に由来しているそうです。
つる草は生命力が強いのと、茎をどこまでも伸ばしていくところから、『長寿』、『子孫の繁栄』を表しています。そんな“つる草が絡み合う様子”を図案化したものが、『唐草模様』です。

このように本来は、とても縁起が良い模様ですが、何故か“唐草模様の風呂敷=ほおかぶりをした泥棒が背負っている”そんなイメージがありませんか?
これは漫画や、テレビのCMの影響によるものだそうです。

『唐草模様の風呂敷』は大きめのサイズで、明治から昭和にかけて大量に生産されて、どのご家庭にも、必ず1枚あったそうです。
さらに昔は『唐草模様の風呂敷』で、嫁入り道具を包んで行って、嫁ぎ先のタンスの一番下の段には、その風呂敷を入れるのが良いとされていたそうです。
そこで泥棒は家に忍び込むと、最初にタンスの一番下にある風呂敷を取り出して、それを広げてから“盗み”に取り掛かったそうです。
そしてお目当ての品物を風呂敷に包んで、背負って運び出していました。

泥棒が手ぶらで忍び込んでも、たくさんの品物を運び出すことが出来るほど、それだけ、どの家にも風呂敷があったということです。
こうして“唐草模様の風呂敷=泥棒”のイメージが出来上がったそうです。

(2016/12/15放送分より)

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