しゃベルシネマ

現代ドローン戦争の実態を暴く!『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第118回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』を掘り起こします。

現代ドローン戦争の実態を暴く軍事サスペンス

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イギリス軍諜報機関の将校キャサリン・パウエル大佐は、国防相のベンソン中将と協力し、ナイロビ上空を飛ぶドローンを駆使してロンドンから英米合同軍事作戦の指揮を務めている。

そんな中、アメリカ軍の最新鋭度ローン偵察機が過激組織アル・シャバブのテロリストたちが潜む隠れ家を突き止め、テロリストたちの大規模な自爆テロの計画を掴む。
パウエル大佐はアメリカ国内の米軍基地にいるドローン・パイロットのスティーブに攻撃命令を下すが、殺傷圏内に幼い少女がいることが判明。

民間人を巻き添えにする可能性があるため、軍人や政治家の間では攻撃を続行するか否か議論が勃発。
パウエル大佐は、少女を犠牲にしてでも自爆テロが起こるまえに攻撃しようとするが…。

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人間が直接戦場で戦うのではなく、無人偵察機が映し出す映像を見ながら戦争に加担する。
現代の戦争の闇を浮き彫りにした軍事サスペンス『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』。
強烈な正義感を持って任務を遂行するキャサリン・パウエル大佐には、『クィーン』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したヘレン・ミレン。
ベンソン中将には、今年1月に他界し本作が遺作となるアラン・リックマン。
そして新人ドローン・パイロット スティーブにアーロン・ポールと、実力も華も備えた俳優が揃いました。
キャストだけでなく、製作陣も豪華な顔ぶれ。
監督は『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』のギャヴィン・フッド、そして名優コリン・ファースがプロデューサーを務めていることでも話題となっています。

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ドローン攻撃をテーマにした映画と言えば、イーサン・ホーク主演の『ドローン・オブ・ウォー』を思い出します。
ラスベガスにある空調の効いた部屋の中で、ゲームをプレイするかのようにスイッチひとつで人命を奪っていくドローン攻撃に携わるドローン・パイロットが、やがてPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされる…というストーリーで、任務遂行のプレッシャーと人道的倫理観の狭間で苦悶する個人の葛藤について描いた衝撃作です。
本作は『ドローン・オブ・ウォー』よりもさらに一歩踏み込んで、作戦に携わる膨大な数の関係者の人間模様を細密に描き出しています。
軍人、政治家、法律家、そして実際にボタンを押すパイロット。
それぞれの立場での“正義”と“倫理”が交錯し、息詰まるシーンが展開されていきます。

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空爆を実行すれば、罪なき少女は間違いなく死んでしまう。
しかし空爆を実行しなければ、テロリストによるさらなる犠牲者を生むことになる。

空爆決行か、中止か。
この究極の二者択一は、どんな答えを導き出してもそれが“正解”だとは言えないのが現実でしょう。
しかし、このような日常が世界のどこかで日々行われているのも現実です。
あくまでも、この映画はフィクションですが…。

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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場
2016年12月23日からTOHOシネマズシャンテにて先行公開
2017年1月14日から全国ロードショー

監督:ギャヴィン・フッド
プロデューサー:コリン・ファース
キャスト:ヘレン・ミレン、アーロン・ポール、アラン・リックマン ほか
©eOne Films (EITS) Limited
公式サイト http://eyesky.jp/

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