佐藤優が語る!松山千春の名曲から読み解く人生哲学【やじうま好奇心】

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今週1週間は高嶋ひでたけさんが休暇ということで、今日は作家の佐藤優さんがピンチヒッターパーソナリティを務めています。

今年、デビュー40周年を迎えられた歌手の松山千春さん。佐藤さんとは以前から交流があって、いまアスコムから発売されている『松山千春デビュー40周年記念スペシャル CDブック愛の哲学』には、佐藤さんが『松山千春の名曲から読み解く人生哲学』という文章を書かれています。

松山千春デビュー40周年記念スペシャル-CDブック愛の哲学

佐藤)皆さん、不思議な組み合わせとお思いでしょうが…間に入っているのは、鈴木宗男さんなんです(笑)松山千春さんと初めて会ったのは1995年の秋。鈴木宗男さんとよく飲みに行く赤坂のラウンジバーでした。ある日 そこへ行くと、鈴木さんがスキンヘッドの人とツンツンとつつきあったりして、じゃれあっていたんですね。「この2人は何なんだろう?」と思っていたら、それが松山千春さんで、初めての出会いでしたね。

お2人はとても仲がいいんですね。

佐藤)2人は「チー」「宗男さん」と呼び合う関係。芸能界の人は政治に介入してはいけないという不文律がありますが、鈴木さんが大変な時期も、松山さんは「宗男さんは特別」と応援していました。

鈴木さんは松山千春さんの歌を歌われたりするんですか?

佐藤)鈴木さんはカラオケが得意でないですが、歌う時は必ず松山千春さん。特に『恋』なんてよく歌われますね。「この曲は千春がストリップ劇場の照明係のアルバイトをしていた頃の、女性との関係を思い出して作った曲なんだよ」なんて、1曲1曲の背景もよくご存知です。

松山千春,恋

松山千春さんの曲って、昔も今も変わらずに愛されていますよね…。

佐藤)意外なところにファンがいるんですよ。東京拘置所の職員の人たち。

え~⁉

佐藤)私が東京拘置所にいたとき、本当によく聴きました。東京拘置所では午後9時に減灯するんですが、その前の5分間だけ、房内のスピーカーから音楽が流れるんです。そこでよく流れていたのが、松山千春さんの曲。きっと拘置所の職員に松山千春さんのファンが何人もいるから、流れる曲が偏ってくるんだと思いますね。

君のために作った歌,松山千春

そして『大空の大地の中で』にも思い入れがあるそうですが…?

佐藤)鈴木宗男さんが事件に巻き込まれて逮捕されたときに言ったんです。「俺は大空と大地のことを忘れていた」と。「権力をつけて前に進めば 地元のためになる、世の中のためになると思ってやってきたけど、横や後ろを忘れていたし、権力闘争の中で自分を育ててくれた北海道の大空や大地への感謝を忘れていたよね」と。

それを気付かせてくれたのが「大空と大地の中で」、そして松山千春さん。

佐藤)鈴木さんは決して賄賂などもらっていないけれど、逮捕されたことで、当選のお祝い金として400万円もの大金を受け取ったことを何とも思わない感覚は異常だと付いたんですね。普通の人たちの感覚から遊離してしまっていると…。そこで、もう一度、北海道の大地から生まれたことをよくかみしめて頑張っていこうと名付けたのが「新党大地」という政党名です。「新党大地」には、鈴木さんの北海道の大地への恩返し、そういう思いが込められているんです。

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11月17日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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