指導者に直撃!金メダリストの育て方~日本陸連男子短距離部長苅部俊二 [前編]【ひでたけのやじうま好奇心】

日本陸連男子短距離部長 苅部俊二(かるべ・しゅんじ)1969.5.8生まれ(47歳)
1994年広島アジア大会400mハードル金メダル
1996年アトランタオリンピックマイルリレー1走で5位入賞
1997年パリ世界室内選手権400m銅メダル、マイルリレー1走で6位入賞
1998年福岡アジア選手権&バンコクアジア大会・両大会マイルリレー金メダル
1999年前橋世界室内選手権マイルリレー4走で5位入賞
2000年シドニーオリンピック出場
元400mハードル日本記録保持者
現在法政大学スポーツ健康学部准教授
日本陸連男子短距離部長としてリオデジャネイロオリンピック男子400メートルリレー決勝で日本チームを銀メダルに導いた

日本陸連男子短距離部長苅部俊二

日本陸連男子短距離部長 苅部俊二 写真:時事

指導者に直撃!金メダリストの育て方。
男子400メートルリレー日本チームをリオ五輪で銀メダルに導いた日本陸連苅部俊二男子短距離部長インタビュー。
今日はその前編です。

あいかわらず背が高くて、身のこなしも軽やかでいらっしゃる苅部さん。
90年代に日本を代表する短距離選手として、400mハードルや1600mリレーを中心にご活躍。アトランタとシドニー、2度のオリンピックにご出場。
現在は、法政大学健康学部の教授として教鞭を振るうかたわら、陸上競技部監督、日本陸連男子短距離部長として後進を育成。北京五輪、ロンドン五輪、そして今回のリオ五輪と、3つの大会で陸上短距離の選手たちを指導されてきました。まずきょうは、今回のリオ五輪のリレーでの銀メダルについてお話をうかがっていきたいと思うのですが… やりましたねぇ!

苅部)狙いに行って獲れたというところが嬉しいのですが、本当に選手たちが頑張ってくれました。

まずは第一走者、山県選手のスタートダッシュ。素晴らしかったですね。

苅部) 彼はリオに入ってからますます状態が良くなりました。言い方を変えれば、自分から上げてきた、という感じです。

飯塚、桐生とバトンを繋ぎまして、最後はケンブリッジですよで、あのケンブリッジがバトンを貰ったとき、すぐ隣にウサイン・ボルトがいたじゃないですか! あれは興奮しましたよ。

苅部)そうですね。バトンをパスした瞬間は、(ボルトの)ジャマイカより速かったと思います。でもアメリカとカナダがすぐ後ろに迫っていたので、油断はできないなと(笑)

苅部さんは、どこでご覧になっていたんですか?

苅部)ゴールのちょっと先に選手やコーチが溜まる場所があるんですけど、そこの、真正面からゴールが見えるポイントで見てました。

会心のレース展開だったでしょう。

苅部)そうですね。最初から、狙いは「銅」。あわよくば「銀」という腹積もりでいましたので…。

これね、アメリカを真正面から破っての「銀」というのが凄いですよね。アメリカが失格してのタナボタの銀じゃなくて、まともに戦って勝ったというのが嬉しいじゃないですか。まさに時代の転換となるレースだったと思うんです。

苅部)ありがとうございます。実際、前回(ロンドン五輪)よりも、当初から手応えを感じてはいました。

今回、日本が開発したという、「改良型アンダーハンドパス」。相当、練習したんですって?

苅部)3カ月ほど前から、あらゆるパターンでの練習を重ねました。ほかの国は、バトンを渡すときには、どうしても減速するのですが、我々はトップスピードで渡すようにしたんです。

トップスピードのバトンパスですか! それが勝てた最大の要素なんですね。帰国後のパレードでは、80万人の観衆が集まる中、リレーの選手たちが
揃ってエアーの刀を抜くポーズを見せて話題を呼びました。レースの入場のときにも評判を呼んだ「サムライ・ポーズ」の再現ですが…あれにもウラ話があるんですって?

苅部)国際陸連から「何か(パフォーマンスを)やってくれ」っていう要請があったんですよ。そうしたら飯塚クンが、「サムライということで刀を抜きましょうか?」と(笑)。

国際陸連も、ただお堅いだけじゃないんですね。いや、シビれましたよ(笑)。苅部さん、明日もよろしくお願いします!

指導者に直撃!金メダリストの育て方~日本陸連男子短距離部長苅部俊二 [中編]に続く>

■リオオリンピック 男子400メートルリレー決勝日本チーム(※年齢は全て当時)
①山県亮太(やまがた・りょうた)24歳
②飯塚翔太(いいづか・しょうた)25歳
③桐生祥秀(きりゅう・よしひで)20歳
④ケンブリッジ飛鳥(あすか)23歳
■タイム:37秒60(日本新&アジア新)*金メダルはジャマイカ:37秒27

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10月19日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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