函館駅「べこ辨」(1,200円)~港町だから恋しい肉駅弁! 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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はこだてライナー

733系・はこだてライナー

早くも今年「5回目」の北海道・函館です。
やっぱり新幹線が繋がると、気分的にサッと北海道へ行けますよね。
この日も東京8:20発の「はやぶさ5号」から新函館北斗12:34発の快速「はこだてライナー」に乗り継ぎます。
快速に当たると、函館までは五稜郭1駅停車で15分ほど。
この日もまたプライベートで、ブラッと北海道に来ちゃいました。

最速4時間2分の「はやぶさ5号」は大人気で、新青森~新函館北斗間は9月中旬の平日もほぼ満席。
新函館北斗駅も混雑しており「はこだてライナー」にも乗り換えのお客さん待ちによる遅れが発生していました。
3回目の北海道新幹線ですが、新函館北斗の乗り換えは何とかしたいものです。
東京からの新幹線が12番線に着くと、繁忙時間帯はお客さんがエレベーターと札幌寄りのエスカレーターに集中します。
それというのも、お客さんのほとんどが「重い荷物」を持っているため。
「階段もご利用を」という案内もありましたが、乗客には高齢者も多く、行列を承知でエスカレーターに並ぶ人も多く見られました。
加えてホームへの下りエスカレーターが無駄に稼働しているため、1基しかないエスカレーターが大行列となってしまいます。
せめて混雑時は、エスカレーターを2基共「上り」にするだけで状況は改善できそうなもの。
実際、私がよく使う東京メトロ有楽町線・池袋駅では、新木場・和光市方面共に終電が終わると、駅員さんが普段は下りのエスカレーターにサッと駆け寄って、2基とも上りエスカレーターに切り替えて混雑を緩和しています。
今のところ新函館北斗駅では、12番線発の列車はありませんから、常時2基「上りエスカレーター」でもいいのではと・・・。
2階の乗換改札は、引き続き繁忙期には混雑しており、当サイトが「5月」に紹介した11番線からの乗り換えをぜひ併用したいものです。
(※9月中旬に利用した時の個人的な感想です。状況は変わっている場合があります)

函館市電

函館市電

さて、函館で泊まるとなると第一候補はやはり「湯の川温泉」。
函館駅前からは「函館市電」や路線バスでアクセスできます。
函館市電は谷地頭~湯の川の2系統、函館どつく前~湯の川の5系統の2路線が運行。
概ねそれぞれ12分間隔で運行、十字街~湯の川の重複区間は6分間隔となります。
函館エリアのJR、函館市電共に「Suica/PASMO」エリア外ですので小銭が必要です。

(参考:函館市HP)

湯の川温泉

湯の川温泉

江戸時代、松前藩主の難病を治したことが発祥とされる「湯の川温泉」。
箱館戦争では旧・幕府軍の榎本武揚が負傷兵を療養させていたとも云われます。
明治以降「函館の奥座敷」として発展、函館空港から近い立地も有難いもの。
この日お世話になった老舗「竹葉新葉亭」のお湯は、湯川3丁目1号井~4号井の混合泉。
64.1℃、ph6.8、成分総計8968mg/kgのナトリウムー塩化物温泉で、熱いため加水されていますが、掛け流しでよく温まる塩のお湯です。
函館に泊まると「夜景」を観に行って”冷える”ことが多いので、ポカポカする泉質のお湯は有難いですね。

いかさし

函館の宿メシの定番といえば、何と言っても「いかさし」。
私が大好きな下北のイカと同様、津軽海峡で獲れるイカですから甘さは別格です!
宿でいっぱい海鮮を食べたとしても、「朝市」にも足を運んでしまうもの。
ウニ、カニ、イクラ、ホタテなどの海鮮丼、また「いかさし」も欲しくなったり・・・。
美味しい寿司屋さんにも足を運んだりして、函館ではど~しても”海鮮三昧”となっちゃいます。

べこ辨

だからこそ、函館を旅立つころには「肉」が恋しくなります。
そんな肉を欲した体に相応しい駅弁が、函館駅弁「函館みかど」の「べこ辨」(1,200円)。
北海道新幹線開業後の、今年6月6日から発売された新作駅弁です。
函館でラッキーピエロもハセストも行けなかった方、安心して下さい。
まだ、函館で肉が食べられます。

べこ辨

「べこ辨」は北海道産和牛を使用したしぐれ煮とそぼろの牛肉駅弁。
醤油味のしぐれ煮に甘みを感じるのは、恐らく玉ねぎのお陰。
赤身を使ったそぼろのピリっと感は、生姜が効いています。
函館ではこれまでも「はこだて和牛」を使った駅弁が販売されていましたが、センターに錦糸玉子が入ったことで彩りがパッと華やかになりました。
新函館北斗の乗換時間が無い時は、函館駅でも販売しているのが有難いものです。

キハ261系スーパー北斗

キハ261系スーパー北斗

この春からはキハ261系も投入されている函館~札幌間の特急「スーパー北斗」。
北海道新幹線と組み合わせて周辺へ足を伸ばすなら、大沼・森辺りが程よい距離感です。
新函館北斗~大沼公園間は、特急なら「10分」で移動可能。
新幹線は数カ月前から気合を入れなくても、時間が空いたらサッと乗れるのが嬉しいもの。
東京⇒新函館北斗は前日まで「15.460円」ですしね。(モバイルSuica特急券、スーパーモバトク使用)
思い立ったらサクッと新幹線で北海道・・・お薦めです!

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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