流浪の旅をした西行と芭蕉の孤独とは? 【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】第75回

By -  公開:  更新:

jaku_75_IMG_0213(w680)

自分の存在の相(すがた)を孤独なりと言いきれる人にだけ、自然は心を開き、ことばをかわし始めます。
西行も芭蕉も流浪の旅をしました。川も山も木々も草も、旅の途上にあるものは、人格をもって行手に待ち、なつかしくよりそい、やがては涙をたたえて見送ってくれていたのではないでしょうか。

瀬戸内寂聴

瀬戸内寂聴プロフィール

撮影:斉藤ユーリ


出典:『生きる言葉 あなたへ』光文社文庫

Page top