糖尿病に高血圧・不眠症も!動物たちは意外と不健康?! 【ひでたけのやじうま好奇心】

ゾウ

先ごろ、アフリカ全域におきまして、史上初めて、ゾウに関する「生息数調査」が行われました。
これは、何百機もの飛行機を使って、ゾウを1頭1頭数えていく… という、非常に原始的というか、気が遠くなるような方法による調査だったのですが…結果、慄然とする数字が浮かび上がったんです。

先月に発表されたばかりの調査結果によりますと…
2007年にはアフリカに約50万頭いたゾウが、2014年には、約35万頭に激減!
なんと、たった7年で、3割にあたる15万頭も減ってしまっていたことが明らかになったんです。
最大の原因は、悲しいことに、象牙を狙った密漁なのだそうです。
この衝撃的な調査結果を受けまして、10月5日まで南アで開かれていた「ワシントン条約 締約国会議」は、象牙の国内取引禁止を各国に求める決議を正式承認しました。
世界各国が、ようやくアフリカゾウの保護に、本腰を入れ始めたんです。

このように、「動物を保護するための調査」も、遅まきながら、進みつつあるんですが…これまでの常識を覆すような「動物の生物学的な調査」も、昨今では、随分と進みつつあります。
人間に比べると、すこぶる健康的に思える動物たちですが… 実は、生物学的見地、医学的見地に立つと、意外に「不健康」であることが分かってきたんです!
「馬肥ゆる秋」といいますが、過ぎたるは及ばざるが如し。太り過ぎはよくありません。
動物たちの、ちょっと意外な不健康ぶりを、ご紹介していきましょう!

キリン

■キリンは「高血圧」!
キリンは例外なく「高血圧」なんだそうです。
人間の血圧は、だいたい「120」前後ですが、キリンはなんと、「200」から「300」!原因は、あの首の長さでして、オトナのオスですと、2メートル50センチにもなります。この高いクビの先にまで血液を送るとなると、当然、尋常じゃない血圧が必要となるワケです。
これだけ血圧が高いと、当然、足には「むくみ」が来ます。この「むくみ」を防いでいるのが、キリンの足をピッタリと覆っている、ゴツゴツとした皮膚です。
キリンは、いわば、「むくみ防止のタイツ」を履いているようなものなのだそうです。

ゾウ

■ゾウは「不眠症」!
お次はゾウです。
ゾウは、夜になると、ゴロンと横になって寝るのですが…いったい、1日のうち、何時間くらい、眠っていると思いますか?実は… せいぜい、2時間程度!
ゾウは、あの巨体のために、ゆっくりと眠ることができないんです。長時間、横になっていると、内臓に負担がかかりまして、五臓六腑がキリキリと痛む!そのためゾウは、みんな「不眠症」です。
ですから、昼間は、たったまんま、ウツラウツラと居眠りをしているのだそうですよ。

猿

■サルも花粉症になる!
花粉症といいますと、人間特有のものと思われがちですよね。なにしろ動物たちは、花粉が飛びまくる森の中に住んでいますから、花粉症なんかに罹っていたら、商売(?)あがったりです。
でも… 唯一の例外がいます。それは、人里に降りてきた「サル」!
ずーっと森の中に住んでいる野生のサルは、けっして花粉症にならないんですが…人間の生活域に入り込んできて、畑の大根を盗んだりするサルや、人間に飼われているサルは、花粉症になる例が、あとをたたないのだそうです!
いったいなぜか? 原因は、いまだに、よくわかっていません…。

猫

■ネコも肥満体に悩んでいる?
野生の動物は、けっして、肥満体にはなりません。たとえば「カバ」は、見た目、太ってみえますが、実は筋肉の塊でして、肥満体じゃないんです。結局、太り過ぎてしまうのは、人間だけなのだそうですよ。
ところがこれまた例外がありまして…人間に飼われているネコは、カンタンに肥満体になってしまいます。
ギネスブックには、体重20キロを超えるネコが紹介されていますが、もちろんペットのネコでして、野生のネコではありません。

■ペットの間で激増している「糖尿病」!
なぜペットのネコが肥満体になるのか? といいますと、消費しているカロリーよりも、摂取しているカロリーのほうが多いせいです。飼い主の方は、注意が必要ですよね。
そして、もっと深刻なのは、肥満に伴う「糖尿病」です。最近は、ペットの糖尿病が非常に増えているそうなんですが…人間と違いまして、ペットは、「体がだるい」というような自覚症状を訴えることができません。
ですから、糖尿病が進んで合併症を引き起こしますと、死に直結することも…。
人間に限らず、ペットたちも、血糖値などを定期的に測ってもらうほうがいいようです。

■ペットの死因は、人間に酷似している?
では、ペットの死因となる病気には、どのようなものが多いのでしょうか?
最近の研究によりますと…
ペットのイヌの死因トップ3は、1位が「ガン」で2位が「心臓病」3位が「腎臓病」。
ペットのネコの死因トップ3は、1位が「ガン」、2位が「腎臓病」、3位は「心臓病」。
そして、人間はというと… 1位が「ガン」、2位が「心疾患(心臓病)」、3位は「肺炎」。

なんと、ペットの死因となる病気は、人間とほぼ同じだということが分かってきたんです!

■「腰痛」になる唯一の動物とは?
最後に、「腰痛」になる動物を紹介しましょう。
実は、あらゆる動物の中で、腰痛に悩まされているのは… 「人間」だけなのだそうです。
人間は、めざましい進化を遂げて今の姿かたちになった… と言われていますが、生物学的にみると、非常に不完全で非機能的なのだそうです。
やたらと重~いアタマを背負っているにもかかわらず、直立二足歩行をしています。
これがすでに、ムリがある!
しかも背骨が湾曲していて、腰の一部分だけに負担がかかります。それで、腰痛となってしまうのだそうです!

すこぶる元気にみえる野生の動物たちでさえ意外と不健康… ましてや人間となると生物学的にみてもハナから不健康。
“万物の霊長”などと吹聴するのは、とんでもない話のようですね。

▼参考文献)
『内科医からみた動物たち』(山倉慎二 著:講談社)※現在絶版
『星を継ぐもの』(ジェイムズ.P.ホーガン 著:東京創元社)

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10月12日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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