アメリカが宇宙軍を発足~これからはサイバーと宇宙で戦争がはじまる

タグ

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月30日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。アメリカで発足された宇宙軍について解説した。

ジョン・ウイリアム・レイモンド(アメリカ宇宙軍-Wikipediaより)

宇宙領域での軍事活動を統括する宇宙軍がアメリカで発足

ハリウッド映画や、SFアニメのようなことが現実になる。アメリカで現地時間29日に発足されたのが、宇宙領域での軍事活動を統括する宇宙軍。これはアメリカにとって戦略軍などと並ぶ11番目の統合軍となる。アメリカ宇宙軍は87人体制でスタートし、初代司令官にはレイモンド大将が就任。中国やロシアが宇宙の軍事利用を加速させるなか、人工衛星の運用や宇宙空間の監視、ミサイル警戒などの任務にあたるという。

飯田)宇宙軍という名前を聞くと、それこそ『ガンダム』などの世界なのかなと思ってしまいます。

宮家)まるで『スターウォーズ』の世界ですよね。でもこれは、戦略軍などと並ぶ11番目の統合軍ということが大事なのです。統合軍ということは、陸海空の軍種すべてを統率するということです。確かに、統合軍はもう11個もあって、ある意味で屋上屋を重ねる部分もあるかもしれません。空軍にも宇宙コマンドというものがあるし、各軍でもその種のことはやっています。

飯田)宇宙担当のような。

宮家)だけどバラバラにやっている。これら宇宙に関する活動を統合する形で運用の仕方を研究し、そのための準備をする統合軍が必要だと言う人もいるし、必要ないと言う人もいるかもしれない。けれど、私はこれはこれでいいと思います。「たった87人でやるのか」という感じもしますが、先ほども言ったように、陸海空には大きさは違うけれどその種の組織が既にあって、それらを「統合してなんぼ」ということなのですよね。87人だけで宇宙全部をやるわけではない。

飯田)この87人はある意味、司令部の要員だということですか?

宮家)私の知る限り、戦闘が始まれば戦う司令部は別、実戦のときには別のコマンドができます。彼らは宇宙への統合作戦をやるための準備、ないし研究をして、実際に部隊を運用できる準備をしておくということだと思いますね。いずれにせよ、これはすごいことですよ。

飯田)すごいこと。

これからの戦争は最初の数十秒で状況が決まる

宮家)なぜかと言うと、これからの戦争は最初の数十秒で状況が決まってしまうと思うからです。

飯田)そんなに。

宮家)これからはサイバーと宇宙での戦いからすべての戦争が始まる、そこで優劣が決まってしまうのです。その意味で、宇宙とサイバーに力を入れなければいけないのは当然なのですが、日本ではようやく2020年に宇宙作戦隊というものが新設されるそうです。サイバーの世界では既に各国とも毎日戦っていますからね。

飯田)いまも戦っている。

宮家)簡単に言えば、サイバー戦の武器は、基本的にはウイルスを含めたソフトウェアですよね。これは日進月歩です。常に相手がどのくらいの能力があるかを確かめるべくウイルスなどサイバー兵器を使いながら、テストしながら、日進月歩しているわけです。宇宙の世界でもそうだと思います。大事なことはサイバーと宇宙の技術を上手く使うこと、それで自らを守れないと、戦争はその最初の数十秒なり、数分で決まってしまうのですよ。JAXAも昔みたいな硬直した感じではなく、とても柔軟に動いています。日本全体として防衛能力が向上していることは確かです。けれども、アメリカに比べたらまだまだですね。

 

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

ニッポン放送 ニッポン放送
Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.