スポーツ人間模様

あすも勝って、みんなで広島へ行きたい。巨人・長野久義外野手(31歳) スポーツ人間模様

セ・リーグCS1-巨人対DeNA

セ・リーグCS1-巨人対DeNA 巨人・長野久義 写真提供:産経新聞社

セ・リーグのクライマックスシリーズ・ファーストステージは第3戦へ。
きのうの第2戦で執念の決勝タイムリーを放った巨人・長野は

「阿部さんが(敬遠で)歩かされるのはわかっていた。何とか決めたいと思っていた。あすも勝って、みんなで広島へ行きたい。」

と、まさに執念の1打でした。
でも実は、前日に自打球を右目にあて、この日も腫れが残り、決して万全とはいえない状況でした。
絶対に負けられない1戦で勝負強さを発揮したことは、きっと野球の神様が後押ししたと感じます。

広島や横浜DeNAが今季、過去最高の観客動員を記録しているにもかかわらず、巨人だけがセ・リーグで前年を下回っています。
2005年から実数で観客動員を発表していますが、いくら優勝が決まった消化試合といってもドームには空席が目立ち、9月27日対中日戦は2万5397人という史上最少観客動員。
ファン離れが深刻な状況に「反応していたのは、選手では長野ぐらい」とある担当記者が漏らしていました。

何といっても、長野は巨人ナンバーワンの人格者。
苦労に苦労を重ねて、巨人入団を果たし、今日の立場を築いてきており、いわゆる、ジャイアンツプライドを誰よりももっています。
かつて、ONがそうだったように、担当記者に対する態度も親切。
1度、会って自己紹介すれば名前を覚えてくれる。そして、分け隔てなく、長野から声をかけるなど、コミュニケーションの取り方が本当にうまい。
過去に2度、ドラフトで指名されたものの、入団を拒否し、3度目の指名で巨人入りした経緯がそうさせているのかもしれません。

「もし、自分が反対の立場だったら、なんだこの野郎は、と思うでしょう。だから、どんな小さな批判でも受け止める。巨人はもちろんのこと、(ドラフトで指名してくれた)日本ハムさん、ロッテさんにも心から感謝をしている。」

なぜなら、

「中学、高校時代、ギリギリでレギュラーに入った、そんな程度です。でも、プロから指名されて野球をさせていただいている。その気持ちを忘れずに毎日、懸命にプレーすることが恩返しでしょう。」

長野のいい人伝説といえば、今春の宮崎キャンプです。
第2クール初日は宮崎といえども底冷えがする寒さに襲われました。そんな朝「皆さん、どうぞ使ってください」と使い捨てカイロ100個を差し入れました。
それだけには、とどまらず、評論家などが出入りする関係者入り口には宮崎キャンプ終了まで連日100個のカイロが届けられています。
無記名ですが、その贈り主は長野とみんながわかっていました。「ぼくじゃないです」といい続けたことも、この人らしさです。

そんな人柄ですから、後輩に対しても面倒見がよく、裏方のスタッフへも感謝を忘れません。
食事などに出かけ、後輩にはもちろんごちそうをします。
また、同じ店の別の席にいる後輩の分までソッと会計をすませて帰る。
伝説となっているのが、となりの店にいたスタッフの分まで支払いを済ませていた、というのもあります。

今シーズンから選手会長をつとめているだけに、このままシーズンを終わらせるわれにはいきません。強い巨人へクライマックスシリーズ・ファーストステージは第3戦。正念場です。

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10月10日(月・祝) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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