「これからも三浦大輔はずっと横浜です!」横浜DeNA・三浦大輔投手(42歳) スポーツ人間模様

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三浦大輔,横浜DeNA,29日

ヤクルト戦の7回、現役最後の登板を終え一礼する横浜DeNAの三浦大輔投手=29日横浜スタジアム 写真:共同通信イメージズ

「これからも三浦大輔はずっと横浜です!」

ついに、マウンドを去る時が来ました。
チームの今季最終戦に先発した横浜DeNAの三浦が先発登板。
チーム全員が三浦のユニホームを着用して、ほぼ3万の観客で埋め尽くされた横浜スタジアムで、6回1/3を119球の熱投を披露しましたが12安打10失点で24年連続勝利はなりませんでした。
まさにチームを支え続けた功労者にふさわしい演出でした。
さらに29日、東京のスポーツ紙には『永遠ハマの番長』という全面広告が掲載されていました。ネット社会とはいうものの、やっぱり印刷物を目の当たりにすると改めてすごい迫力です。

振り返ってみれば入団1年目。
1992年の1軍デビューは当時のエース遠藤一彦投手の引退試合。
翌年には斉藤明夫投手の引退試合も体験しています。
試合後のセレモニーで相手チームのファンまでが一体となって拍手を送る光景をみて「おれも、こうやって引退試合をしてもらえる選手になる。」と誓ったそうです。

終わりよければすべてよし。
25年間のプロ通算は172勝ですが、もし、他のチームで所属していれば、通算200勝を達成していたことは間違いありません。でも、チームの変革を見てきただけに、こんな印象に残る感想を話してくれました。

「いつも、弱くて大変だなぁ、と他のチームの選手からいわれた。でも、今年は強くなってきた、いいねという言葉をかけられ、涙が出るほどうれしい。」

「4、5年前は、横浜―広島戦はスタンドがガラガラだった。だけど、今は違います。これはだれも想像していなかったのでは…。特に今年は選手もチケットをとることがとても大変でした。こんなことは、夢じゃないか。そう感じました。」

観客動員190万人を突破しています。
これは日本一になった1998年を上回る快記録。
閑古鳥が鳴き、弱小チームの悲哀を知り尽くしているだけに、ボロボロの状況から、165%もの集客アップを三浦は誰よりも喜んでいました。

「奈良で生まれて18年。横浜に来て25年。横浜が大好きです。若い選手は、他のチームを渡り歩いて、いろいろな経験を積むこともいいと思う。だけど、25年ひと筋で、こういう生き方もある。そう思ってくれる後輩が出てくることを期待しています。」

極め付きは

「自分から、辞められる。幸せです。」

番長は最後まで番長でした。

9月30日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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