アメリカがイラン沖で有志連合結成へ~日本の警戒していたことが現実に

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月11日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。アメリカがイラン沖の安全のために有志連合結成の考えを示したニュースについて解説した。

アメリカがイラン沖で有志連合結成へ~日本の警戒していたことが現実に

イラン学生通信(ISNA)が13日、AFP通信に提供した、オマーン湾で黒煙を上げるタンカーの画像=2019年6月13日 写真提供:時事通信

アメリカ軍がイラン沖の安全確保のため有志連合結成の考えを示す

6月にイラン沖のホルムズ海峡近くで起きた日本の海運会社タンカーへの攻撃を受けて、アメリカ軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は9日、民間船舶の安全を確保するため同盟国の軍と有志連合を結成する考えを示した。数週間以内に参加国を募る予定。

新行)日本も何らかの対応を求められる可能性もありますが、この報道に対して野上官房副長官は10日、ホルムズ海峡における航行の安全を確保することは、我が国のエネルギー安全保障上、死活的に重要としたうえで、コメントは差し控えたいと述べました。

鈴木)外務省の幹部の方と電話で話すことができたのですが、「来たか、という感じがする」と言っていました。強攻姿勢になっているアメリカに、何らかの形で日本が巻き込まれる状況になることを、いちばん日本政府が警戒していた。特に日本とアメリカは同盟関係です。しかも今回、日本国籍のタンカーがやられている。それなのに何もしないのかということになる。しかし、軍事的な何かを協力すると、いろいろな世論の問題も出て来る。お金だけ有志連合に出せというのは、これはまた問題が出る。安全保障の問題に巻き込まれる手前で何かをと思っていたけれども、やはり来たなという感じでしたね。

アメリカがイラン沖で有志連合結成へ~日本の警戒していたことが現実に

イランの最高指導者ハメネイ師(右)と会談する安倍晋三首相=2019年6月13日、イラン・テヘラン[ハメネイ師のツイッターより] 写真提供:時事通信

難しい日本の政治判断

官房副長官が何も言えないという部分は、その辺の対応の難しさがあります。ですから、どうするのか。見て見ぬ振りもできない。かつてアメリカがイラクを攻撃したときも難しい立場でした。今回はどういう判断をするか。まさにこれは政治決断ということになりますけれど。

新行)日本が輸入する原油のおよそ8割がホルムズ海峡を通過しているとも言われていて、日本にとっては大切なシーレーンでもあります。

鈴木)日本は当事者なのですよ。でも安倍さんが仲裁役でイランに行ったばかりではないですか。その後にこういう状況になって、「アメリカが有志連合を結成するから、同盟国だろう」だなんて、トランプさんらしいと言ったらトランプさんらしいけれどと、外務省幹部は頭を抱えていました。これからどのような決断をするのでしょうか。

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