会津若松駅「会津う米う米弁当」(1,100円)~日本有数の米どころを結ぶ絶景ローカル線・只見線 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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会津川口駅,キハ40

会津川口駅のキハ40、2015年筆者撮影

静かな川沿いのホームで佇む3両のキハ40。
ここは福島県金山町のJR只見線・会津川口(あいづかわぐち)駅です。
只見線は会津若松と新潟・小出(こいで)の間、およそ135キロを結ぶ日本屈指のローカル線。
会津川口に来る列車は、会津若松発6:00、7:37、13:07、16:56、19:44、21:42の1日6本のみ。
会津若松からは、およそ2時間かかります。

会津川口駅

会津川口駅、2015年筆者撮影

会津川口駅に停車中のキハ40は、残念ながら小出に向かうことが出来ません。
只見線は平成23(2011)年の豪雨被害で橋が流され、会津川口~只見間が運休、代行バスが運行されています。
復旧費用は最新の情報で100億円以上と見込まれ、5年経った今も復旧のめどが立っていません。
沿線は日本有数の豪雪地帯、地元の皆さんの全線復旧への思いは強く、自治体を中心に「只見線応援団」が組織され、全国から寄付を募っています。
只見川の流域にあるダムで作られた電気が首都圏にも送られている以上、東京の人にとっても、只見線の問題は他人事ではありません。

参考:会津若松市HPほか)

只見線,只見川第一橋梁

只見線・只見川第一橋梁、2012年5月筆者撮影

只見線は、日本有数の絶景路線です。
特にこれから紅葉のシーズンは、色づいた木々の中を列車が走ります。
中でも、随一の絶景といえば「只見川第一橋梁」。
国道252号沿いの「道の駅・尾瀬街道みしま」の近くに”撮影ポイント”が整備されています。
今年からは、始発列車に接続して道の駅へ行くことが出来る会津宮下駅7:35発の「町営バス」も運行されています。(日祝日除く)

会津う米う米弁当

会津う米う米弁当

会津若松から1~2時間近い乗車となる「只見線」。
時間帯によってはボックスシートに腰を下ろして、駅弁をいただきながらのんびり移動することも出来そうです。
久しぶりにウェルネス伯養軒郡山支店の調製「会津う米う米弁当(うまいうまいべんとう)」(1,100円)をいただきました。
元々は、会津の様々な地域の米を食べ比べることが出来る駅弁として2000年代に登場。
すっかり、会津若松の定番駅弁となっていますね。

会津う米う米弁当

会津う米う米弁当

舞茸おにぎり、白ゴマおにぎり、黒ゴマおにぎり、梅入りおにぎりにおはぎ。
米メインで駅弁を作ることが出来るのは、やっぱり東北ならではです。
以前、会津のお米を取材した際、実は会津の気候は、新潟・魚沼と大きく変わらないと聞いたことがあります。
農家の方曰く、米の美味しさを生み出すのはやはり「寒暖差」・・・内陸や盆地が圧倒的に有利!
実は「只見線」って、米どころ・魚沼と会津を直結する路線なんですよね。
『いつの日かまた、日本一の鉄道絶景をおかずに、日本トップクラスの美味しい米を食べ比べたい!』
鉄道とご飯が大好きな人間の切なる願いです。

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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