九州豪雨~現在の状況と今後の予想

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7月3日放送のニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」では、広い範囲で降り続ける九州の大雨について解説した。

九州豪雨~現在の状況と今後の予想

九州を中心に猛烈な雨~気象庁が早めの避難を呼びかけ

気象庁はきょう3日午後から4日にかけて広い範囲で大雨となり、特に九州では災害が発生する恐れが高まると発表した。すでに大雨となっている九州では命を守らなければいけない状況が迫っているとして、早めの避難を呼びかけている。

飯田)梅雨前線が停滞しているため九州、特に南九州、熊本、鹿児島、宮崎あたりが深刻ということですが、日本気象協会の小田美穂さんにお話を伺います。梅雨前線の動きはどういう状況でしょうか?

小田)日本の本州南岸に停滞していて、湿った空気が流れ込み、活動が活発になっています。この時間も熊本県や鹿児島県、宮崎県の周辺に活発な雨雲がかかっており、1時間に30ミリ以上の激しい雨が降っています。

飯田)何日間くらい降り続けているのでしょうか?

小田)九州南部では6月下旬から雨が続いていますが、特に6月28日(金)から雨の量が多くなっています。そして28日から昨日(7月2日)までの5日間、宮崎県では800ミリを超える雨が降りました。宮崎県えびの市えびのは、もともと雨が多く、東京の7月の降水量の5倍ほどあるところでも、平年の7月に1ヵ月で降る雨の量を超える雨がこの5日間で降ったことになります。

飯田)これは相当地盤にも影響がありますよね。

小田)そうですね。宮崎県だけでなく、鹿児島県でも5日間で600ミリ以上。昨日2日までの4日間で、熊本県では300ミリ以上、長崎県、大分県では200ミリ以上と、広い範囲で大量の雨が降っていることになります。

佐々木)梅雨前線がここまで停滞しているのは異例ですか?

小田)長く続いていることはそれほど多くないと思いますが、このところ何日も続いて豪雨になるという災害は、残念ながら毎年のように起きている状況ですね。

飯田)南から太平洋高気圧が張り出して来ます。それと北側にある高気圧が綱引きすると言いますが、止まっているということは、勢力が均衡しているということですか?

小田)そうですね。特にきょう3日から明日4日にかけて、前線の活動が活発になるのは昨日2日まで沖縄付近にあった熱帯低気圧、いまは勢力が衰えて低気圧としての形はないのですが、そこにあった湿った空気が梅雨前線に流れ込んで来るという状況があります。もう1つの特徴としては、気圧の谷が日本列島の西から東へと通って行きますので、きょうは九州南部だけでなく九州北部、四国、近畿、東海、北陸。そして明日4日になると、関東でも激しい雨が降る恐れがあります。

飯田)全国的に雨に警戒しなければいけないということですね。

小田)そうなりますね。

飯田)今後ですが、明日4日が山ということですか?

小田)一旦きょうから明日4日に大量の雨が降ることになって、その後は前線が少し離れ、明日4日の午後には雨がやむところも出て来ます。梅雨前線は6日(土)ごろまで本州の南岸にずっと停滞します。すでに昨日2日まで大量に雨が降ったところへ、きょうから明日にかけて大量の雨がまた降ってしまい、さらに土曜日にかけてより多くの雨が降る恐れがあるため、重大な災害が起きる心配のある状況になっています。

飯田)毎年のように土砂崩れが報道されますが、兆候は見えるものですか?

小田)すでにこれだけの雨が降っていて、広い範囲で山や崖などが水分を含んでいる状態ですので、少しの雨でも土砂災害が起こる可能性があります。

飯田)何もないうちに避難したほうがいいということですか?

小田)そうですね。ご近所や家族で声をかけ合って、早めの避難をすることが大切だと思います。

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