山形県沖で地震~1週間は注意必要

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月19日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。6月18日夜に発生した山形県沖を震源とする地震について解説した。

山形県沖で地震~1週間は注意必要

地震で屋根瓦などが被害を受けた住宅地=2019年19日午前7時8分、山形県鶴岡市(共同通信社機から) 写真提供:共同通信社

最大震度6強、18日夜、山形県沖を震源とする地震が発生

菅官房長官)山形県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生しました。震度6強は新潟県村上市を中心とした下越地方。震度6弱は山形県鶴岡市を中心とした庄内地方などとなっています。また新潟県の柏崎刈羽原子力発電所、宮城県の女川原子力発電所をはじめすべての原子力発電所について異常なしとの報告を受けています。

6月18日夜10時22分頃、山形県沖を震源とする地震が発生した。新潟県村上市で震度6強、山形県鶴岡市で震度6弱を観測。気象庁は揺れが強かった地域では家屋の倒壊や土砂災害の危険が高まっているとして、今後1週間程度は最大震度6強の地震に注意してほしいと呼びかけている。

飯田)震源地は山形県沖、震源の深さ14キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6.7ということです。

佐々木)最近、地震が多いですよね。去年(2018年)は大阪で大きな地震があったし。

飯田)まさにその大阪の北部地震から1年とお伝えした、その夜でした。

佐々木)毎年のように、震度6くらいの規模の地震が起きています。20世紀はあまり地震のない時代でした。関東大震災から阪神・淡路大震災まで大きな地震はありませんでした。

飯田)戦時中に南海トラフが絡んだかという地震はあったのですが。

佐々木)福井地震など小さいものはありましたが、多くの人が注目を集めるような巨大地震は、阪神・淡路大震災以降に頻発するようになりました。だから20世紀は比較的静かな時代でしたが、普通の時代に戻ったくらいの認識でいいのではないでしょうか。

飯田)やはり南海トラフや太平洋側に注目が集まるのですが、日本海側だって免れるわけではないということですね。

山形県沖で地震~1週間は注意必要

災害によって日本からの供給が滞れば世界的な大打撃に

佐々木)日本海側、新潟と言うと酒どころ、米どころというイメージが強いのですが、精密ハイテク産業の集積地でもあります。新潟の中越のあたりはそういう会社が多いですよね。iPhoneのガラスを製造している企業があったり。3.11の東日本大震災のときもそうでしたが、日本はグローバルサプライチェーンに組み込まれています。最近、日本製品は世界で売れていないと言われますが、モジュールなどの中間財、世界最大の部品供給国ですよね。日本がグローバルサプライチェーンを外れると、世界的に大打撃を与えてしまいます。逆に言うと日本としても、部品がきちんと供給できるようにしておかないと、日本の生きて行く道がなくなってしまいます。それを考えると、災害で工場への輸送を滞りなく行えるように維持していくことが、これからの大きな課題になるのではないでしょうか。

飯田)確かにサプライチェーンの話から企業のBCPと呼ばれる、災害があったときでも企業活動をどう維持して行くか、生産活動を維持して行くか、備えをどうするかということは、あの頃から注目されはじめましたよね。

今後、輸送のインフラをどう維持して行くかは重要な問題

佐々木)そうですね。日本は高度経済成長が1960年代にあって、いまのインフラはほとんどそのときに作っているではないですか。東名高速、中央道などみんなそうです。これが半世紀経って老朽化して、橋が落ちたりすることが頻発しています。ちょうど政府も国土強靭化計画などをやっていますが、輸送のインフラをどうやって維持して行くかも重要な課題となります。

飯田)JR東日本の新潟支社では、羽越本線が胎内市の中条と山形県酒田の間で運転を見合わせているということです。新幹線、高速道路は影響はなかったということで、平常通りということです。

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