青山繁晴~「日本の尊厳と国益を護る会」を発足した理由

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月14日放送)に自由民主党参議院議員の青山繁晴が出演。自身を含む5人の議員で発足した「日本の尊厳と国益を護る会」について解説した。

青山繁晴氏ら5人の議員が「日本の尊厳と国益を護る会」を発足

自由民主党の青山繁晴参議院議員ら5人の議員が6月12日、国会内で記者会見し、「日本の尊厳と国益を護る会」の発足を発表した。この会の目標は三本柱として、父系の皇位継承、中国や韓国資本による不動産買収が進む現状から外国資本による土地買収の拡大防止、そしていわゆるスパイ防止法の制定を掲げ、必要に応じて立法措置を目指すとしている。

飯田)何と言っても皇位継承について、三本柱となっていますが。

青山)日本の根っ子であると同時に、いちばん急ぐことです。拉致被害者の救出や憲法改正ももちろん急ぐのですが、まだ拉致被害者の救出はできていないし、憲法改正もできていません。しかし皇位継承の案件については、御譲位のときの特例法の附帯決議で女性宮家の創設などが入っただけで、政府がどうするのか方針ができていません。土地が外国によって買い占められることを皆心配しているのに、少なくとも自由民主党が何かをしているようにも、政府が何かをしているようにも見えない。スパイ防止はないままです。だから記者会見で強調して申し上げたのは、自由民主党がやるべきことをやらざるままになっており、それに取り組んで行くと。違いを強調するのではなく、一致点を探して政府に働きかけ、実際の法律にすることが目標です。間もなく初会合を開きます。

飯田)そうなのですね。

青山)発起人は私を含めた5人ですが、参加を広く募ります。超党派ではないのは、野党といまのところ意見が違うこと。例えば皇位継承について、立憲民主党は既に女系天皇も良いという姿勢ですし、国民民主党も女性天皇は良いとしている。しかし女系、私たちの言い方では母系ですが、これを許すと王朝の交代になってしまって、天皇家の終焉につながってしまうことが十分あり得ます。従って、まず自由民主党のなかで一致点を探して、いまの政権党ですから、立法措置につなげることを目指しています。

飯田)父系の皇位継承を考えると、当然ながらここから先には今上陛下がいらっしゃり、秋篠宮皇嗣殿下がいらっしゃり、そして悠仁親王殿下がいらっしゃる。その先を考えると、旧宮家という話に…。

青山)そうです。これは既に決算委員会で僕が質問をしまして、政府機関の協力も得て、いわゆる旧宮家に皇位継承者たるにふさわしい、父系の継承者にふさわしい男子がどれくらいいらっしゃるかを調べました。当然プライバシーに関わりますから、詳しくはここでも国会でも言えません。悠仁親王殿下と同年輩とも言える、いま12歳でいらっしゃいますが、15歳以下の皇位継承者になることができるであろう男子の方が5人いらっしゃいますし、20代前半の方を含めると少なくとも7人、一説には8人。過去の時代と比べても、実は譜系を保つのにふさわしい方々がたくさんいらっしゃるのです。しかし同時に記者会見ではっきり申し上げたのですが、例えば皇統譜、皇族に戻っていただくとしたら、あくまでご本人の意思でなくてはいけない。職業選択の自由にも関わるし、僕らが国民として享受している権利の大半を、お持ちになることができなくなるのです。これは政府や与党の側から、少しでも強いるようなことがあっては絶対にいけません。拙速にやろうということではなく、じっくり時間をかけなくてはいけないからこそ、いちばんに掲げていることでもあります。

青山繁晴~「日本の尊厳と国益を護る会」を発足した理由

天皇即位儀式 「平成流」継承を表明  宮殿・松の間で行われた「即位後朝見の儀」=2019年5月1日午前(代表撮影) 写真提供:共同通信

父系の皇位継承が途絶えたわけではない

飯田)確かに僕も思ったのですよね。皇室に入るとなると、憲法で保障された基本的人権の部分が適用範囲外になる。いわば立憲民主的な国である日本で、権利のはく奪をやれるのか、どういう立てつけにするのかと。

青山)もちろん丁寧にじっくり考えなくてはいけないけれども、複雑に考えすぎることも僕は間違いだと思っています。非公式な話ではあるけれど、GHQが法的根拠もなく、僕たちと同じ戸籍に戸籍を作ってしまった。そこから70年以上過ぎているわけですけれど、それでも自覚を持っている方もいらっしゃる。あくまで側聞ではありますが、伝え聞いているのですね。だから、ご本人の選択がまず第一ですし、1つ問題になるのが、15歳未満の御年齢でご本人の選択というものが果たして有効なのか。ご両親が了承すれば有効になるのか。そういう意味でも、じっくり時間をかけなくてはいけない。しかも、いま父系の皇位継承者が途絶えたわけではありません。小泉政権のときは途絶えるということで焦って、女系、母系天皇まで認めるような動きがありましたが、いまはそういう状況ではない。ただし、これは日本の根幹なので準備をしなくてはいけません。
加えて私たちの問題提起の1つに、いま法律用語で男系女系という言葉になっていますが、それを変えませんかと。これは英米人でも関心を持っている人が多くて、「father’s line」のように中学1年程度の英語で言うだけで、皇室のないアメリカ人でもかなりわかりやすい。それが男女と言うと完全に誤解されるのですよ。関心のある方は皇室典範の15条を見て欲しいのですけれど、実は僕ら男子はどんなことがあっても皇族になれないのですよ。しかし女性ですと、皇族と結婚なされば皇后になることもできる。だから実は女性を貴ぶ制度なので、誤解を招かないように、王朝の交代がない「父系」に用語を変えるということも問題提起の1つです。単なる言葉ではなく、考えの根幹に関わることです。

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