なぜ新聞各紙は「衆参同日選挙見送り」を報じるのか

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月11日放送)にジャーナリストの有本香が出演。ここへ来て新聞各紙が報じる衆参同時選挙の見送り論について解説した。

なぜ新聞各紙は「衆参同日選挙見送り」を報じるのか

衆参同日選挙の見送り論強まる

安倍総理が夏の参院選に合わせて衆議院の解散、総選挙を行う衆参同一選について、与党内で見送りが強まったと各紙が報じている。

飯田)6月11日の1面トップは朝日と産経なのですが、それ以外の新聞も1面の2番手で掲載しています。ここに来て、急に同一選見送りという記事が出てきていますが、どうしてしまったのでしょうか?

有本)見送ってほしいのかな、メディアは。

飯田)そう感じてしまいますよね。

有本)どうなんでしょうね。確かに、永田町関係の方と電話でお話すると、やはり見送り方向になってきているのではないかと言います。だけど、最後の最後まで分からないよということです。

飯田)皆さんそこは留保をつけるのですね。

有本)そうですね。ダブル選をやるという方向が出てきたのは、参議院で自民党が議席を減らすのではないかという目算があったからです。というのは、今回改選を迎える人たちは、2013年の第2次安倍政権が立ち上がってすぐのときに、選挙に臨んで、相当多くの議席を取っています。65議席でしたかね。

飯田)そうでしたね。

 

自民党の調査で参議院選は勝てる~であればダブルをする必要はない

有本)やはりいくつか減らすのではないかという見通しがあって、それであるならばダブル選挙に打って出ればということでした。あるいは消費税の問題です。こういう事柄がいくつかあったわけです。つまり、選挙で信を問うということだったのですが、自民党は常にいろいろなところで調査をかけているのですが、この参議院選挙は勝てるのではないかという調査結果が出ている。内閣支持率も悪くない。だったらこのまま普通通りに選挙をやるほうがいいのではないかというところがある。

なぜ新聞各紙は「衆参同日選挙見送り」を報じるのか

消費税の問題をどう判断するか

有本)あるいは、消費税に関しても、私自身も関わりのあることだから言いますが、4月18日に自民党の幹事長代行である萩生田光一さんに私のインターネット番組に出ていただきました。そこで萩生田さんが消費税引き上げの見直しもあり得るという発言をした。あれは、その可能性を言ったにすぎないのですが、その場合は選挙をして信を問うこともあるということを言ったわけです。ここからかなり大騒ぎになってしまった。このときもダブル選挙をやるかやらないかということを騒いでいたのは、実はメディア周りなのですね。特に政権中枢がそう言っていたという話でもないのです。政権、つまり官邸は、割合冷静に見ていて、むしろ財務省にはいい刺激になったのではないかくらいの反応だったのです。いずれにしても消費税の問題は大きくて、これを最終的にどう判断するかということにあとはかかって来ると思います。
一方では先週末に、福岡でのG20の財相の会合で麻生財務大臣が地元でもあることもあって、割合舌が滑らかになった。そこで「衆議院の選挙をやると、大体費用が600億くらいかかる。ダブル選挙でやった方がむしろ割安なんだよな」という発言があった。こういうのを含めて、皆さん狸なんでね。何をどう煙幕張っているのかを皆掴み切れてないのです。

飯田)麻生さんオープンな場では、世界中のG20に来た財務大臣に対して。

有本)公式な発言としてはね。

飯田)「消費増税やります」と言っています。

有本)それは立場上当然なのですが、でもそういう冗談ともなんともつかないことをおっしゃっていたと聞いておりますから、これは本当にまだまだ分からないと思います。

 

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