この歌声、あなたに届け…爽やか音楽映画2選

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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第625回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベりたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、新緑の風薫る5月に公開となる、音楽をテーマとした2本の映画を掘り起こします。


MONGOL800の名曲から生まれた映画

この歌声、あなたに届け…爽やか音楽映画2選
まずは5月24日公開の『小さな恋のうた』。タイトルを聞いて、ピンと来た人も多いのではないでしょうか。そう、モチーフとなっているのは、言わずとしれたMONGL800の代表曲「小さな恋のうた」。

2001年にリリースされた2ndアルバム「MESSAGE」に収録されているこの楽曲は、シングルカットされていないにもかかわらず、多くの著名アーティストにカバーされ、カラオケの定番曲としても、いまなお歌い継がれています。そんなストレートで疾走感あふれるラブソングが、映画になりました。

物語の舞台は、沖縄の小さな町。日本とアメリカ、フェンスで隔てられた2つの“国”が存在するこの場所で、ある高校生バンドが熱い注目を集めていた。見る者を熱狂させるその実力は瞬く間に知れ渡り、東京のレーベルからプロデビューが決定する。喜びの絶頂で盛り上がる彼らだったが、ある事故をきっかけに、バンドは行く末を見失ってしまう…。

この歌声、あなたに届け…爽やか音楽映画2選
世代、性別、言葉、人種、国境と、あらゆる壁を越えて行く音楽の力。そんなパワフルな“想い”が、若者たちの“生きた青春”として描かれている本作には、主演の佐野勇斗をはじめ、森永悠希、山田杏奈、眞栄田郷敦、鈴木仁といった、いまが旬の若手キャストが集結。彼らが劇中でみせるライブシーンは、力強くてエモーショナル。モンパチの楽曲同様、世代を超えて多くの人の心に響く1作です。


あいみょん&秦 基博が楽曲提供した話題作

この歌声、あなたに届け…爽やか音楽映画2選
続いては、5月31日から公開となる『さよならくちびる』。居場所を求める若者たちの恋と青春を描いた音楽ロードムービーです。初の本格的共演を果たす小松菜奈と門脇麦が演じるのは、インディーズ・デュオ<ハルレオ>。

この歌声、あなたに届け…爽やか音楽映画2選
路上ライブからはじめライブハウスを埋めるほどの人気を獲得した2人組女性ユニットの<ハルレオ>は、それぞれの道を進むために解散を決意。彼女たちはサポート役であるローディの青年・シマとともに、浜松、大阪、新潟、そして北海道へと日本縦断の解散ツアーに出かける。旅を重ねるうちに明らかになって行く、ハルの真実、レオの想い、そしてシマの本音。それぞれの複雑な感情が交錯するなか、ツアーは思わぬ方向へと転がって行く…。

本作の劇中歌を担当したのは、秦 基博とあいみょん。秦 基博は主題歌「さよならくちびる」を、あいみょんは挿入歌の「誰にだって訳がある」「たちまち嵐」を提供。それら楽曲を小松菜奈演じるレオと門脇麦演じるハルがギターで弾き語っています。門脇麦ののびのびとした歌声と小松菜奈のちょっぴりハスキーな歌声が絶妙にマッチし、独自の世界観に包まれるライブシーンは必見ですよ。

どちらも観終わった後に、思わず劇中歌を口ずさんでしまうほど、音楽の持つ力を再確認させられる良作です。是非、スクリーンでご堪能ください。

<作品情報>
この歌声、あなたに届け…爽やか音楽映画2選
小さな恋のうた
2019年5月24日(金)から全国ロードショー
監督:橋本光二郎
脚本:平田研也
音楽・劇中曲アレンジ:宮内陽輔
主題歌:MONGOL800「小さな恋のうた」(TISSUE FREAK RECORDS / HIGH WAVE CO. LTD.)
出演:佐野勇斗、森永悠希、山田杏奈、眞栄田郷敦、鈴木仁、トミコクレア、金山一彦、佐藤貢三、中島ひろ子、清水美沙、世良公則
©2019「小さな恋のうた」製作委員会
公式サイト http://www.chiikoi.com/

この歌声、あなたに届け…爽やか音楽映画2選
さよならくちびる
2019年5月31日(金)から全国ロードショー
監督・脚本・原案:塩田明彦
出演:小松菜奈、門脇麦、成田凌、篠山輝信、松本まりか、新谷ゆづみ、日髙麻鈴、青柳尊哉、松浦祐也、篠原ゆき子、マキタスポーツ
うた:ハルレオ
■主題歌・挿入歌「さよならくちびる」(作詞・作曲:秦 基博 Sound Produced by 秦 基博)
■挿入歌「誰にだって訳がある」「たちまち嵐」(作詞・作曲:あいみょん)
(ユニバーサルシグマ/UNIVERSAL MUSIC LLC)
©2019「さよならくちびる」製作委員会
公式サイト https://gaga.ne.jp/kuchibiru/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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