米の対中関税25%~消費増税は実施されるのか

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月8日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。米中間の貿易問題について解説した。


アメリカが中国に対する関税を25%に引き上げると表明

アメリカのライトハイザー通商代表部代表は5月6日、中国からの輸入品2,000億ドルに関する関税を5月10日に10%から25%へ引き上げる方針を明らかにした。中国外務省は、関税の引き上げは如何なる問題も解決できないとしている。

飯田)もともとトランプ大統領が5日にこのことについて言及していて、ライトハイザーさんもこれを追認するような形で正式に発表した。市場が荒れていますね。

高橋)9、10日に中国の人が行って交渉するという話ですから。直前に1発かましたという感じですね。これはもともと貿易問題ではないということを理解していると、そう簡単に解決できる問題ではないことがすぐわかります。関税をかけ合って貿易赤字がどうのこうのという経済問題なら簡単だと思いますが、そうではなくて、その裏側に覇権争いがあって、政治や軍事の話があります。その覇権争いのなかで中国が技術を盗んでいるということがあり、そこをどうしたら中国が盗めなくなるかということをやっているわけです。そのときに中国が「技術を盗みません」とか「技術を移転することを法律で禁じます」と言えばいいものを、やらなかった。その他にも中国は国のあり方として、補助金がたっぷり出るわけです。アメリカの自由主義経済から見るとアンフェアになってしまいます。それを何とかしろということですが、中国は、自分たちはそういう国だからと言って、なかなか話がまとまらない。この技術や補助金の話がネックになって来ているのです。そこが上手く行かないとなかなか解決しないので、中国が10日までに降りれば25%は解決するかもしれませんけれどね。でも短期的にいい方向になりにくい案件ですよ。中国の人が行くということで、楽観ムードがあって、市場関係者は「上手くいくのではないか」と思っていたのだけれど、その梯子が外された感じでマーケットが荒れてしまったということだと思います。

飯田)ニューヨークダウ平均株価は前の日と比べ473ドル39セント安25,965ドル9セントで取引を終えました。ハイテク銘柄中心のNASDAQですが、159・53ポイント、率にすると2%弱下がっていますが7,963・76ポイントで取引を終えています。市場には影響が出ていて、きょうの東京の株式市場は…。

高橋)もちろん下がりますよ。だいたいニューヨークダウと為替のどちらかに連動します。それで見ていると下がるということでしょう。

飯田)為替の方もいま足下1ドル110円20銭~30銭付近ということで、昨日と比べて5~60銭は円高が進んでいるから…。

高橋)下がりますよ。円高が来てダウが下がれば下がるのです。だいたいニューヨークダウに為替をかけてドル表示を円表示に直すと、けっこう似たような数字になります。ニューヨークダウが下がると、もともとが下がるでしょう。円高になると円表示が下がるでしょう。2つ来たときはだいたい下がります。そういうものですよ、驚くことではないです。

飯田)米中の先行きというか、中国からしたら「追加関税も含め全部やめてくれ」と高いハードルをお互い設定しています。

政治 自民党大会で総裁演説を行う安倍晋三首相=10日午前、東京都港区 撮影日2019年02月10日 写真提供:産経新聞社

先行き危うい世界経済~消費増税は実施されるのか

高橋)難しいですよね。世界経済は今年(2019年)は先行きが危ういと思います。当然、安倍総理はトランプ大統領とそういう話をしているので知っています。どこまで影響があるか読めますよね。そうするとG20もありますし、消費増税をどうするのかなと思ってしまいますよね。

飯田)外需がこれだけ冷え込むとわかっているとなると、GDPの6割を占めると言われている内需をどうするか。

高橋)大変ですからね。世界経済がダメになったら、内需を逆に消費増税すればそちらも冷え込んでしまう。消費減税しなければいけないくらいになってしまいますね。こういうことを言うと簡単にできないと思うでしょう。意外と簡単なのですよ。消費税を全て10%に上げる。けれどすべて軽減税率で5%というやり方です。軽減税率の範囲はいま、米、味噌、しょうゆ、新聞となっていますが、それを全品目にして、軽減税率を8%から5%に下げれば結果は同じですけれどね。

飯田)それは新たに法律を通しなおさなければならないのですか?

高橋)少しは必要ですが、基本的に大きな話ではないでしょう。軽減税率を入れたとしても対象が広くなるだけですから。経済政策としては、世界経済がこのようになって日本はどうするかと言われたとき、日本も減税して世界経済を支えますとG20で言いたくなるではないですか。そうなっても不思議ではないですよね。

飯田)そうすると今度は選挙?

高橋)こういう大きな方針の変換は、選挙なしでやるのは難しいでしょう。

飯田)ダブルになるのか、わかれるのか。

高橋)ここまで来るとダブルになるでしょう。そうしないと示しがつかないですよ。

飯田浩司のOK! Cozy up!
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