人とはさみしい生きもの 【瀬戸内寂聴「今日を生きるための言葉」】 第42回

瀬戸内寂聴

人は一度この世の旅に送り出されたが最後、いやでも前へしか進めない運命を担わされています。一度通った宿へ引きかえす道はふさがれていいきます。

道づれのほしさに目がくらみ、道づれに頼りすぎると、裏切られることが多いのです。

どうせこの世はひとり旅という覚悟さえつけば、思いがけない人の情けや風景が、

改めてしみじみ心にしみてくるものです。

瀬戸内寂聴

瀬戸内寂聴プロフィール

撮影:斉藤ユーリ


出典:『生きる言葉 あなたへ』光文社文庫