「夢」は世の中を大きく変えることが出来る…『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』 【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第71回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回の「しゃベルシネマ」では、スティーブン・スピルバーグ監督最新作『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』を掘り起こします。

孤独な少女と心優しい巨人の友情を描く、ファンタジー アドベンチャー

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント

『E.T.』を幼少期に観た世代にとって、スティーブン・スピルバーグ監督が手がけるファンタジー映画には特別な感情と愛情を持ってしまう人も多いはず。
もちろん私もその一人で、この『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』を観た時、あの『E.T.』を初めて知った時の幸福と感動を覚え、なんとも言えない懐かしさに包まれたものです。

それもそのはず、巨匠スティーヴン・スピルバーグがロアルド・ダールの児童文学「オ・ヤサシ巨人BFG」を映画化した本作は、これまでもスピルバーグ作品を支えてきた熟練の《ドリーム・チーム》 が結集して製作されました。

中でも感慨深いのは、脚本を担当したのが『E.T.』を世に生み出したメリッサ・マシスンだということ。(彼女が昨年逝去し、本作が遺作となってしまったのは本当に残念。)
そしてスピルバーグ作品には欠かせない名匠ジョン・ウィリアムズが音楽を手掛けているのも、映画ファンにとっては嬉しいところです。

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント

物語の舞台は、ロンドン。
児童養護施設に暮らす好奇心旺盛な少女ソフィーは、真夜中に窓から入ってきた“巨大な手”に持ち上げられ、突如「巨人の国」に連れて行かれてしまう。
ソフィーを連れ去ったのは、夜ごと子どもたちに「夢」を届ける、心優しい巨人、ビッグ・フレンドリー・ジャイアント(=BFG)。
ひとりぼっちだったソフィーは、自分と同じく孤独なBFGと心を通わせ、奇妙な友情と信頼関係を育んでいく…。

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント

身長約7メートルのBFGを演じるのは、スピルバーグ監督の前作『ブリッジ・オブ・スパイ』で第88回アカデミー賞助演男優賞に輝いたマーク・ライランス。
10歳の女の子ソフィーを演じるのは、オーディションで大抜擢されたルビー・バーンヒル。
コワモテな見た目とは裏腹に子どものように無邪気な巨人と、しっかり者でおしゃまな女の子の凸凹コンビがやり取りは、とてもチャーミング。
ついつい頬が緩んでしまいます。

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント

本作が初披露されたのは、今年のカンヌ国際映画祭。
その公式記者会見で、スピルバーグ監督はこんな言葉を残しています。
「我々はマジック(奇跡)を信じなくてはいけない。何故ならマジックは、人々に希望を与えるから。」

世界に目を向けると、貧困や難民問題、紛争、自然災害と各地で混乱が頻発している現代。
そんな世の中でも映画は人々に希望を与え、希望は人々を前向きにする…と語る、スピルバーグ監督。

この映画は、たとえ小さな女の子でも「夢」を持つことで、世の中を大きく変えることが出来る…という可能性を描いた物語。
そういった意味では、スティーブン・スピルバーグ監督の“原点”とも呼べる作品なのではないでしょうか。

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント
2016年9月17日から全国ロードショー
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:ルビー・バーンヒル、マーク・ライランス、ビル・ヘイダー、レベッカ・ホールほか
©2016 Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.
公式サイトURL:http://www.disney.co.jp/movie/bfg.html

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