長岡駅「きつねいなりと鮭菊ずし」(1,050円)~人の思いが詰まった花火は美しい!片貝まつり 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

E129系電車

新潟の新しい主力・E129系電車

2か月ぶりに新潟・長岡にやってきました。
新潟では、普通列車用の車両が世代交代の真っ最中。
これまでの115系電車に代わって、ステンレスのE129系電車の増備が続いています。
外観は朱鷺にちなんだピンクと稲穂由来の黄金色の帯を身にまとっているのが特徴。
一部の車両は上越国境を越えて、群馬・水上までやってきます。

小千谷駅

小千谷駅

この日は長岡から3駅、上越線の小千谷(おぢや)駅にやってきました。
小千谷は、新潟の「Suica」エリアの南限。
モバイルSuica愛用者の私にとっては、東京から新幹線も含めてスマホ1つで移動できるのが嬉しいところです。
小千谷の市街地は、ココから信濃川を渡った反対側に広がっています。
そのせいか駅前に大きなバスターミナルはなく、越後交通の路線バスなどへは駅前の国道を渡った先にある「小千谷駅角」バス停からの乗継となります。

片貝まつり

片貝まつり

小千谷駅角から路線バスに揺られてやってきたのは、小千谷市の片貝町。
今年も9月9~10日にかけて、毎年恒例の「片貝まつり」が行われました。

「片貝まつり」といえば、世界最大とされる四尺玉が打ち上げられるなど花火大会が有名。
片貝は三尺玉発祥の地としても知られていますよね。
今回はこの「片貝まつり」を間近で見られる機会をいただき、初めて片貝を訪ねてみました。

尺玉

尺玉

およそ400年の伝統を誇るこの祭り、実は地元の「浅原神社」の秋季例大祭がメイン。
花火大会は、神社への「奉納花火」として行われ、尺玉が中心です。
1発1発の花火は、企業や個人(仲間同士)が様々な思いをのせて打ち上げられたもの。
「誕生祝い」「結婚祝い」「追善供養」など、打ち上げごとにコメントが放送されてから「ドーン!」と打ちあげられます。

1つ1つに「人の思いが詰まった花火」は本当に美しい!
しかも、ゆく夏を惜しむ時期と花火の儚さが重なって、ちょっぴり物悲しく、実に心に染み入ります。
チャラチャラした花火大会は苦手な私ですが、片貝の花火大会は「見る価値のある」モノだと思いました。

四尺玉

四尺玉

数々の花火が打ち上げられて、いよいよ午後10時!
いよいよクライマックスの時間がやってきました。
片貝の花火師さんたちが魂を込めて打ち上げる一発「正四尺玉」の時間です。
アナウンスに続いて打ち上げられた花火は、パッと大きな花開いた瞬間から少し遅れて「ズドーン」!
お~っ、こんなにお腹に響く花火は初めて!!

四尺玉すだれ

四尺玉すだれ

大歓声とともに花開いた四尺玉はすだれになって、花火としてはかなり長い時間、山の夜空に輝き続けます。
昭和59(1984)年から始まった「四尺玉」の花火。
その大きさは直径120cmにも及び、片貝だけで受け継がれています。

お腹に花火のドーンという響きが残る中、このキラキラした余韻に浸って夏が終わる・・・。
アットホームな花火大会の雰囲気と相まって、とても心の満足度が高い「片貝まつり」でした。
(参考:片貝煙火工業HP)

きつねいなりと鮭菊ずし

きつねいなりと鮭菊ずし

片貝と長岡、柏崎の花火大会を合わせて「越後三大花火大会」というそうです。
柏崎が海の花火、長岡が川の花火、そして片貝が山の花火。
この花火大会へのアクセスの拠点となる長岡駅には、勿論「花火」駅弁があります。
中でも新作は、去年(2015年)春から登場の「きつねいなりと鮭菊ずし」(1,050円)。
明治20(1887)年創業で、長岡駅弁を手掛ける「池田屋」が調製しています。

きつねいなりと鮭菊ずしポストカード

きつねいなりと鮭菊ずしポストカード

いわゆる「掛け紙」がポストカードになったちょっと珍しい駅弁。
花火がどんどん打ちあがる絵柄と共に、8月の長岡の花火の案内も書かれていますね。
52円切手を貼ってポストに出せば、そのままちゃんと届きます。

AMラジオの仕事をしていると、番組によっては今も聴取者の皆さん渾身のハガキによく目を通すので、ハガキの存在って何となく嬉しいんですよね。
なお、掛け紙のデザインは神奈川出身のイラストレーターさんが手掛けたモノだそうです。

きつねいなりと鮭菊ずし

きつねいなりと鮭菊ずし

ふたを開けると、パ~ッと食用の菊の花による花火が開きました。
「かきのもと」「おもいのほか」といった新潟特産の食用菊を使用とのこと。
新潟から山形にかけては、いろんな所で「食用菊」にお目にかかれますよね。
菊、鮭、稲荷の手まりずし3点を組み合わせて、口直しには「笹だんご」。
長岡~東京間は1時間半から1時間45分といったところなので、決して多すぎない分量でしっかり、サッパリと越後の味を楽しめるのが素晴らしいです。

越後の花火の余韻に浸りながら、あるいは、来年の花火に思いを馳せながらいただいてみてはいかがでしょうか。

(取材・文:望月崇史)

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