4月1日から改正入管難民法が施行~それでも対処できないドライバー不足問題

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月1日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。4月1日から始まる外国人労働者の受け入れ拡大の新制度について解説した。

政治 外国人労働者・野党合同ヒアリングで技能実習生ら(左)から聞き取りを行う野党議員ら(右奥)=2018年11月8日午後、国会内 写真提供:産経新聞社

きょう4月1日から外国人労働者、受け入れ拡大の新制度スタート

新年度スタートということで様々な制度が変わるが、こちらもそうで、きょう4月1日から改正入管難民法が施行され、これまで高度な専門人材に限定されていた外国人労働者の受け入れが事実上の単純労働にも認められ、大きな転換となる。新制度の中心を担う出入国在留管理庁もきょう発足するが、改正法成立から4ヵ月弱しかたっておらず、外国人向け相談窓口の設置や、送り出し国との協力体制などの準備は遅れている。

飯田)外国人労働者受け入れ拡大と、去年の臨時国会で審議が行われましたけれども。

須田)審議時間が短かったこともあり、政府与党内にも実質的な移民政策につながるという反対論も根強かったのに、なぜこんなに急いでやっているのかと疑問に思われる方も多かったのではないかと思います。そもそもどのような背景でこの制度が導入されたのかと言うと、近年日本において労働人口が不足していることからです。これまで何の手も打って来なかったわけでは無く、2016年6月に高齢者や女性を積極的に活用して行こうという制度が導入されて以降、着々と手を打って来ています。そして将来的には女性の就業率を80%くらいまで引き上げて行きましょうと掲げています。
現状どれくらいあるのかと言うと、2016年度で大体64%程度。それを20%程度引き上げる。そして65歳~74歳の前期高齢者も、60歳代くらいまでは就業率が大体50%~60%で推移していますが、70歳を超えると途端に大きく下がって、20%台まで下がってしまいます。これを何とか60代くらいまでの就業率を維持しようという政策が打ち出されています。
ただこれらを実現できたとしても、まだ足りないということが計算の上で明らかなのです。どういったところが足りないのかと言うと、女性や前期高齢者がカバーできないところは、3K職場を中心とする肉体労働、例えば建設、漁業、介護。ここをどうするのかといった問題のなかで、今回の制度が導入されたのだということです。

政治 参院法務委員会で出入国管理法改正案の採決が行われ横山信一委員長へ詰め寄る与野党議員ら=2018年12月8日未明、国会・参院第23委員会室 写真提供:産経新聞社

使う側も使われる側も納得するための第一歩

須田)今回の4月1日からの新制度スタートは、ようやく実態に制度が追いつきつつあるなという感じがすることも事実です。これまでは留学制度や技能実習制度など、本来の目的ではないところで、ごまかしつつ労働力の確保が行われて来た経緯があるのではないでしょうか。それを使う側も使われる側も、双方納得するような形にして行くための第一歩をようやく踏み出したのではないかと思います。

飯田)ニュースになっていましたけれども、東京福祉大という大学で、何百人も留学生の人が行方不明になっている。おそらく、就学のビザで入って来たのは、本当は働くためだったのではないかということが言われていて、その辺も不透明になっていたわけですよね。

須田)留学制度の闇の部分ですよね。しかし、安倍政権は何もやって来なかったわけではなく、あまりテレビや新聞では報じないのですけれども、安倍政権発足後、200万世帯の専業主婦世帯が実は共働き世帯に移っている。これは待機児童問題の解消であるとか、幼児教育の無償化などのバックアップ体制を敷くことによって、働きたいけれど働けないという専業主婦の方の背中を押した。働き世帯が200万世帯も増えたという点は、評価して良いのではないかと思います。安倍政権発足時の専業主婦世帯は700万世帯だったのですよ。そして共働き世帯は1,400万世帯、ほぼ倍だった。その700万世帯の200万世帯ですから、これは大きな効果だったと思います。


肉体労働を伴うドライバー不足問題をどうするか

飯田)それでもまだ足りない部分がある。もうこれは致し方が無いという感じになっているのですか?

須田)今回の制度導入をもってすべて解決するかと言うと、必ずしもそうではなくて、いろいろな現場に行きますと、ドライバーさんも人手不足で困っているのですよ。そういうことを言うとすぐにAIがあるとか、自動運転があると言っても、これは2つの意味でなかなかそれを待っていられない。1つは時間軸です。AIや自動運転装置付きの自動車が導入されるのを待っていたのでは、物流が滞ってしまう。もう1点は、運転するだけがドライバーさんの仕事なのでは無くて、肉体労働も伴うということです。

飯田)荷物の積み下ろしであるとか。

須田)さまざまな作業が伴います。そこはロボットでやればいいと言っても、それは一体何年後になるのですか、という話になってしまいますから。運送業者さんに話を聞くと、運転免許を外国人労働者に開放するような制度改定をして欲しいという声も出ています。

飯田)これは始まっただけで、これから議論を続けて行かなくてはいけないということですね。

須田)制度も変えて行かなくてはならないと思いますね。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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