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難産の愛犬の助産で大慌て! 子犬の運命と人生を変えた犬との生活

【ペットと一緒に vol.138】


青森市で、2016年にトリミングサロンをオープンした村井倫子さん。東京で生活しているときに迎えた愛犬の子犬を育てたいと、愛犬の交配と出産に挑みました。今回は、村井さんの助産と“育犬”エピソードを紹介します。


東京でできた“犬友”の愛犬同士を交配

村井さんがおよそ12年前、ひとり暮らしをしていた東京で迎えた1頭のミニチュア・シュナウザーのミンクちゃんが、村井さんの人生を大きく変えました。村井さんはミンクちゃんのためにアラフォーにしてトリミングを学び、出身地である青森市へ戻ってトリミングサロンmink’sをオープンしたのです。

「ママ~。ステキなトリミングサロンのオープンおめでとう」

村井さんは東京時代に、“犬友”であったミニチュア・シュナウザーのニックくんの飼い主さんと相談して、ミンクちゃんとニックくんを交配させました。

「やきもち焼きのミンクがいる限りは憧れの多頭飼育はむずかしいかと思っていたのですが、ニックくんのおっとりした性格ならば、生まれて来る子犬もきっと気質がよいに違いない! ミンクも自分の子供となら一緒に暮らせるはず」と、村井さんは思ったそうです。


てんやわんやの助産

当時4歳のミンクちゃんは、およそ2ヵ月の妊娠期間を経て出産の日を迎えました。それまで、村井さんはかかりつけの獣医さんに助産の知識を教えてもらい、ドキドキしながら愛犬の赤ちゃんが生まれるのを自宅で待っていたそうです。

村井さん手作りの産箱で出産を待つミンクちゃん

「陣痛が始まって、1頭目と2頭目はすんなり生まれました。ところが、お腹のなかに3頭いるはずなのに、12時間経っても3頭目が生まれないんです。ミンクも出産を諦めたような気配になってしまって。不安になって獣医さんに電話すると『陣痛促進剤を打ちましょう』ということで、ミンクを連れて動物病院へ。

陣痛促進剤を投与すると明らかに陣痛は強くなったんですが、それでも生まれない。お腹のなかの赤ちゃんの命も危なくなって来ると言うので、いよいよ帝王切開を決断してミンクを抱き上げたら、その刺激なのか、何と3頭目がポロっと生まれたんです。『うわ~! 出て来た~』って、安堵しましたし感動もしました」と、村井さんは振り返ります。

白目をむいて寝ながら授乳

3頭目がオスでいちばん大きかったため、なかなか産道を抜けられず難産になったようです。
「でも、獣医さんから『最初に産道に入ったのがそのオスだったら、もしかしてもっと難産になって、最悪のケースでは3頭ともお腹のなかで命を落としていたかもしれない』と言われました。犬は安産の象徴みたいに思われていますが、そうではないことも知りましたね」(村井さん)。


子犬たちとのドタバタ生活

ミンクちゃんはとても子煩悩で、いいお母さんだったと言います。「ただし、子犬たちはどんどんギャングっぽくなって行きました」と、村井さんは笑います。

目が開いて間もない頃

目も開き、歩けるようになって来ると、どんどん行動範囲が広がって行ったとか。
「外出して戻ると、囲ったスペースにいるはずの3頭の子犬が、ワラワラと室内を探検していて! 衝立はそのまま倒れてもいないので、すごく不思議でした」(村井さん)。

ところがある夜、ゴソゴソと音がするので薄目を開けて眺めてみたら、フェンスを乗り越えようとしているのを目撃したのだとか。
「乗り越えられそうでられない子犬のお尻を、後ろからほかの子犬が頭部でぐいっと押しているんですよ。びっくり! 3頭が力を合わせて脱走していたんだ~って、感心もしましたね」。ミンクちゃんは、その現場に気づかずに育児に疲れてスヤスヤと寝息を立てていたそうです。

後肢も立たない頃から3兄姉妹で遊びます

子犬3頭のうち、もっとも大きいオスはまさに父親譲りのおっとりとした性格だったとか。
「女子は強いですね(笑)。そして、お互いをライバル視するのか、取っ組み合ってやりあうんです。そうすると、『ボクは知りませ~ん』と、気配を消すような感じでメス2頭からオスの子犬が離れて行くんですよ」と、村井さん。犬の赤ちゃんを育てた経験は大変だったけれども楽しかったと、思い出をかみしめます。


子犬の旅立ち

最初に生まれたメスのメロウちゃんだけが、最終的に村井さん宅に残りました。
「本当は2番目に生まれた子犬を残したかったんです。ミンクにそっくりだったので。でも、メロウはキャンキャンとよく鳴いて、甘えん坊。初めて犬を飼う方に譲る予定だったので、2番目に生まれた快活な子犬のほうが一緒に暮らしやすいだろうと判断しました」(村井さん)。

唯一のオスでおっとりした性格のロブくんは、父犬ニックくん宅へ旅立ちました。

別れが間近に迫った頃

生後2ヵ月目にロブくんがいなくなり、生後3ヵ月目にベッキーちゃんが巣立つと、残されたメロウちゃんは妹弟犬を探してさびしそうな表情を浮かべたと言います。

「『どこ? 何でいないの?』って、メロウの顔に書いてあるようでした。それを見ているとつらい気持ちになりましたね。一方のミンクは、『ふぅ。育児も終わってさっぱりした~』というような様子でした」(村井さん)。

「ねぇ、みんな離れ離れなの~?」

その後も子犬たちは散歩で会ったり、それぞれの家で預かりあったりもするそうです。
「みんなが集まっているときに少し騒がしくなると、ミンクが『うるさいわよ!』って感じで一喝するんです。そうすると、みんな『お母さんには逆らえないね』という雰囲気になりシーンとするんですよ」と、村井さんは言います。

仲良しのミンクちゃんとメロウちゃん

現在、ミンクちゃんとメロウちゃんは青森で新たな生活を始めていますが、村井さんが2頭を連れて東京へ旅行する際には、ニックくんの家で親子水入らずのひとときを過ごすそうです。

「ミンクのおかげで、かけがえのない思い出がどんどん増えて行きます。ほんとうに、犬との暮らしはすばらしいですね」と、村井さんは微笑みます。

海辺で遊ぶ母娘犬 思い出の1ページ

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