知的障害者のアート作品を発信する会社「ヘラルボニー」

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、株式会社ヘラルボニー松田崇弥・松田文登が出演。兄弟で運営する“ヘラルボニー”について語った。

知的障害者のアート作品を発信する会社「ヘラルボニー」
黒木)今週のゲストは株式会社ヘラルボニーの松田崇弥さんと松田文登さんです。
何と、2人は双子なのですね。

松田崇)そうなのです。

黒木)一卵性と伺っていますが、何となく違いますね。

松田文)昔はそっくりだったのですが、いまはね。

黒木)私の目の前にいらっしゃるのが弟の崇弥さんで、お隣がお兄さんの文登さんです。双子の方がいらっしゃるのは初めてなので、リアクションが一緒で同じ人がいるような感じで私も楽しませていただきます。崇弥さんが株式会社ヘラルボニーの社長でいらっしゃいますが、ヘラルボニーとはどのような会社なのですか?

崇弥)福祉実験ユニットと言っていますが、福祉領域をどんどん拡張しよう、ということを掲げていまして、知的障害のある方々が描いたアート作品を商品にしたり、作品の展示会を開いたりして、その福祉領域を拡張する会社でございます。

黒木)福祉。

崇弥)いままで福祉は抜け出ていなかったところがあると思うのですが、僕たちは知的障害のある方が描いたクオリティの高いアート作品をいろいろな会社で使用していただいたり、商品としてお客様に届けるという自社事業を展開しています。

黒木)ブランドMUKUという名前もありますが、こちらはどのような意味合いがあるのでしょうか?

文登)MUKUは無垢純真から取っています。知的障害のあるアーティストさんは、作品を“売ろう”という気持ちで作ることはありません。自分のなかにある気持ちのままに表して描くだけです。そこからMUKUというブランド名にしています。

黒木)これはお2人が決められた名前なのですか?

崇弥)そうですね。2人で決めました。

黒木)ヘラルボニーという名前も、意味があるのでしょうか?

崇弥)私たちの4つ上に自閉症の兄がおりまして、その兄が7歳の頃に自由帳に“ヘラルボニー”と書いたのです。何だろうと思って“ヘラルボニー”と検索したのですが、一切引っかからなかったのですよ。兄としてはこの字面が面白かったのか、耳心地が面白かったのか、何かしら面白いなと思うところがあってヘラルボニーと記したのではないかと思います。

黒木)意味はないのですね。

崇弥)世のなかには存在していないですね。

文登)ただ最近、「ヘラルボニーって何?」と聞いたら「馬」と言うのですよ。

崇弥)それもちょっと、「あれ、意味があるのかな?」とも思うのです。

黒木)お兄さんのなかでは意味があるのですね。

崇弥)自閉症の兄にとってはきっと何か意味があるのでしょうね。兄のいろいろな自由帳を調べてみたら、もう1ヵ所“ヘラルボニー”と書いてあるページがありました。きっと本人としては意味があったのだと思います。

知的障害者のアート作品を発信する会社「ヘラルボニー」
松田崇弥&松田文登 株式会社ヘラルボニー / ブランド「MUKU」代表

■ともに1991年5月8日生まれ、岩手県出身。27歳。
■松田文登(兄)、東北学院大学共生社会経済学科卒業。MUKUでは、新規営業開拓・契約等を担当。
■松田崇弥(弟)、東北芸術工科大学 企画構想学科卒業。大学卒業後は、小山薫堂が社長を務める企画会社オレンジ・アンド・パートナーズに入社。退社後、「株式会社ヘラルボニー」を設立。MUKUの企画・プロデュース全般を担当。
■知的障害を持つアーティストたちの作品を製品化し、社会に提案するプロジェクト「MUKU」を立ち上げ、美術館やアートイベントなど数多くの企画に参加。知的障害を持つ方たちの創作活動の魅力、パワーを社会に発信している。

ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

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黒木瞳のあさナビ

毎週月曜〜金曜 6:41 - 6:47

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毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

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