『ナショナル ジオグラフィック日本版』が特集で警告した「海を脅かすプラスチック」

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、雑誌『ナショナル ジオグラフィック日本版』編集長の大塚茂夫が出演。大きな話題を呼んだ特集「海を脅かすプラスチック」について語った。

『ナショナル ジオグラフィック日本版 2018年6月号(特製付録付き)』(写真はAmazonより)

黒木)今週のゲストは『ナショナル ジオグラフィック日本版』編集長の大塚茂夫さんです。
ここ数年で特に反響の大きかったテーマは何でしょう?

大塚)最近では2018年の6月号で特集した「海を脅かすプラスチック」です。

黒木)聞きますね、プラスチックの汚染。

大塚)マイクロプラスチックと言って、5mm以下のプラスチックが海にいっぱい漂っているのです。それを魚たちが食べて問題になっています。汚染を防ぐために、ストローをやめようとかレジ袋を控えようという動きが出て来ました。6月号を出したときには、まだ日本ではこの汚染に関心がなかったのですね。その後とんとん拍子でプラスチックの利用を見直す動きが出て来て、僕自身、驚きました。

黒木)海にゴミの川が流れているというようなことですね。怖いですね。

大塚)このプラスチックへの関心の高まりは、僕自身興味深いことだな、と思います。

黒木)「何をすれば良いのか」が見えて来るのですね。

大塚)「いま、何が問題になっているのか」を知ることが大切だと思います。小さいプラスチックが海にたくさんあるなんて知らなかったわけです。それがいまは皆さん「そういえばそういうのを聞いたよね」という時代になっている。大きな変化だと思います。

黒木)知ることによって、次に何をするかという行動が見えて来ますものね。

大塚)そこで考える。もしかしたらプラスチックを使わないようにしようと、エコバッグを持って来る人が増えるかもしれない。それだけでも随分違うのではないかなと思います。

黒木)そうですよね……これは?

大塚)それは朱嘴鸛(シュバシコウ)というコウノトリなのですけれども、それにビニール袋が体をすっぽり覆っちゃっているのですね。何でこんなことになるのか、風に飛ばされたビニール袋をたまたま頭から被ってしまったのだと思うのですが、息はできるかもしれないけれど飛ぶことは難しいですよね。それを知って貰うためには、それだけ力強い写真が必要なのです。言葉でいくら「大変ですよ、こんなことになっていますよ」と言うよりも、1枚の写真でみんなの関心を惹くことができる。写真はとても大きな力を持っています。

黒木)ペットボトルのキャップのなかにヤドカリが入っています。

大塚)それは沖縄です。

黒木)ゴミを残しているから、こうなるわけですね。

大塚)一朝一夕に物事は良くなりませんが、「世界はこういうことになっているのだ」と知るきっかけになれば良いと思います。そこから先は、読んだ人見た人が「これは酷いね」「どうにかしなきゃいけないね」と考えてくれると思っています。

黒木)とは言え、プラスチックと共に生きて行かなければいけない。そうならないために私たちにできること、と考えていく。このプラスチックの特集が、最近で反響の大きかった号ということですね。「年間800万トンのプラスチックが海へ流れている」と書かれています。

大塚)想像できませんよね。海は広いですから、そんなに汚染されているように思いませんが、数字で聞いてみるとすごい量ですよね。

黒木)年間ですものね。そしてこの表紙。海にレジ袋がある絵ですね。

大塚)その一部が海面から出ていて、氷山の一角という言葉を使いますけれども、まさにそれを象徴している画です。プラスチックの汚染はまだまだわからないことがたくさんあるよ、ということを象徴するような表紙の画ですね。


大塚茂夫(おおつか・しげお)/『ナショナル ジオグラフィック日本版』編集長

■1969年、静岡県伊東市生まれ。
■筑波大学で文化の多様さと奥深さを学ぶ。
■大学卒業後、NHKで報道番組ディレクター、アリタリア航空で貨物営業を経験。
■2004年から『ナショナル ジオグラフィック日本版』の編集に携わり、2011年1月、編集長に就任。

ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

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