雑誌『ナショナル ジオグラフィック』の創刊は131年前!

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、雑誌『ナショナル ジオグラフィック日本版』編集長の大塚茂夫が出演。雑誌『ナショナル ジオグラフィック』について語った。

雑誌『ナショナル ジオグラフィック』の創刊は131年前!
黒木)今週のゲストは雑誌『ナショナル ジオグラフィック日本版』の編集長、大塚茂夫さんです。大塚さんが手がけていらっしゃる『ナショナル ジオグラフィック』という雑誌を説明していただけますか?

大塚)1888年にアメリカで創刊された雑誌です。1888年と言うと、日本の年号で明治21年になります。現在、雑誌だけでなくウェブサイトやテレビ番組など、いろいろなメディアを使って「いま、世界で何が起きているのか」ということを伝えている媒体です。

黒木)主にどういう方々が愛読されているのですか?

大塚)アメリカでは、中流家庭の家には必ずこの雑誌があると言われているほど、誰でも知っている雑誌です。日本版ができて24年になりますが、まだまだ知名度が低いですね。自然や生き物に興味のある方、環境問題に関心を持っていらっしゃる方には、よく読んでいただいている雑誌だと思います。

黒木)いろいろな分野のものを特集されています。例えばこの号は「鳥たちの地球」についての内容であるということですよね?

大塚)そうですね。

黒木)これは去年の1月号。

大塚)実は去年1月~12月まで、年間を通じて鳥をテーマにした特集を毎号1つ乗せていました。

黒木)写真が綺麗ですね。

大塚)印象的な写真が多いと思います。例えば1月号では4本~5本の特集を詰め込んでお伝えしていますが、考古学があったり、環境問題もあったり、あらゆるテーマを1冊にまとめています。

黒木)他の雑誌と違うのは、切り口として「こういうことを自分たちは訴えて行きたい」という、「いまの鳥」や「いまの環境」を地球規模から見ている雑誌というように理解しているのですが。

大塚)そうですね。ただ、押し付けるのではなくて、「いまこういう状況になっていますよ」、「こういう問題が、例えばアフリカで、アジアで起きていますよ」ということを皆さんに知っていただいて、考えていただくのは、それを受け取った読者1人1人だと思っています。

黒木)そういう意味では、写真はメッセージとして絶対なるものですよね。

大塚)強いですね。そこで関心を持っていただいて、その問題とか現状に入っていただく、好奇心を持っていただくのが、この『ナショナル ジオグラフィック』のスタイルです。

黒木)綺麗な写真ですけれども、どれくらいのカメラマンの人がいらっしゃるのですか?

大塚)2018年で取材に関わったカメラマンは63人でした。世界一流の写真家がこの雑誌のために、様々な現場に行って撮ってくれているということなのです。

黒木)ものすごい数の写真からセレクトして行かれるわけですよね。

大塚)そうですね。ほとんどがボツになる(笑)。

黒木)もったいない。

大塚)本当にそう思います。いまはウェブサイトやInstagramなどがあってそこで見てもらう機会はありますが、雑誌だけで考えれば、撮影した枚数の10分の1くらいでは済まないですね。雑誌に掲載されるのはわずかなものです。

黒木)この1月号は日本版ですよね?

大塚)そうですね。

黒木)これがアメリカでしたら同じ写真は使うのですか?

大塚)そうですね。『ナショナル ジオグラフィック』という雑誌は、基本的にはアメリカのワシントンにある編集部が企画して取材をします。その後、編集したものを各国の、韓国や中国、ヨーロッパ等の編集部がそれぞれ翻訳をして出しているのです。基本的なレイアウトや記事の内容はアメリカで作られたモノそのままです。

雑誌『ナショナル ジオグラフィック』の創刊は131年前!
大塚茂夫(おおつか・しげお)/『ナショナル ジオグラフィック日本版』編集長

■1969年、静岡県伊東市生まれ。
■筑波大学で文化の多様さと奥深さを学ぶ。
■大学卒業後、NHKで報道番組ディレクター、アリタリア航空で貨物営業を経験。
■2004年から『ナショナル ジオグラフィック日本版』の編集に携わり、2011年1月、編集長に就任。

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