庭園デザイナー・石原和幸が庭作りを始めた意外なきっかけ

By -  公開:  更新:

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、庭園デザイナーの石原和幸が出演。庭作りを始めた経緯について語った。

庭園デザイナー・石原和幸が庭作りを始めた意外なきっかけ

2018年の作品(作:石原和幸)

黒木)今週のゲストは庭園デザイナーの石原和幸さんです。ジェットコースターみたいなすごい人生ですね。

石原)皆さんにそうおっしゃっていただくのですが、僕はただ一生懸命やっていただけです。いまも壁に当たることがありますが、どうにかそれを打破して次のステージに行くということの連続で来ました。

黒木)自動車関係のお仕事をされていたところ、視力が悪くなって、お家が酪農からお花屋さんになったので『池坊』に入門して、そこから独立なさって、まただめになって、今度は…と。福岡に届けた3,000円のお花のエピソードを読んだとき、泣いちゃいまして。お花屋さんをやられたときに福岡から電話があったのですか?

石原)お店にいらっしゃったのです。大切な方が福岡に居て、誕生日にお花を渡したいと言うのです。一生懸命おっしゃるので、「店を閉めていまから届けに行きます」と言いました。ピンクダイヤモンドというピンクのチューリップだったのですが、お渡しした瞬間に涙ぐまれたのです。そのときに「花ってこんなに心を伝えることができるのだ」と思いました。

黒木)お庭作りを始められたきっかけは何だったのですか?

石原)当時は市場で仕入れて、店頭に立っていました。花が売れなくなったときに、花の苗を店頭に置いたのです。ある日、苗を配達に行きましたら「石原君、庭を作ってくれるかな。作ったことあるかな」とおっしゃるので、本当は作ったことがなかったのですが、「得意です」と言って作ったらすごく褒められたのですよ。そこからお庭作りを少しずつ始めました。

黒木)きょうは石原さんが、プレゼント用の箱に入っている花を持って来て下さいました。バラとカーネーションと黄色いバラと、そしてこの紫は何ですか?

庭園デザイナー・石原和幸が庭作りを始めた意外なきっかけ

黒木瞳さんへプレゼントされた花(作:石原和幸)

石原)蘭の花です。まだ寒いから、暖色の方が温かくなるかなと思いまして。

黒木)嬉しい。私、お花が大好きなのです。生花ですよね?

石原)そうです。

黒木)重いから、ちゃんとお水が入っているものですね。ありがとうございます。長く咲かせます。
それで庭園の仕事に行かれたということですが、1度もやっていないのにやって喜んでいただいたのですか?

石原)日々アレンジメントをしたり、自分なりに趣味で盆栽をやったり、お庭づくりに近いものは見様見真似でやっていました。庭師の人はどちらかと言うと花が不得意です。花屋さんは庭が不得意。この両方ともできるようになれば、きっと喜んでもらえるかなと思ったのです。

庭園デザイナー・石原和幸が庭作りを始めた意外なきっかけ
石原和幸/ 庭園デザイナー

■株式会社石原和幸デザイン研究所代表。
■1958年・長崎県生まれ。60歳。
■22歳で生け花本流『池坊』に入門。以来、花と緑に魅了され、路上販売から店舗、そして35歳頃から庭造りをスタート。
■その後、苔を使った庭で独自の世界観が国際ガーニングショーの最高峰である「英国チェルシーフラワーショー」で高く評価され、2006年から3年連続で金メダルを受賞。
2012年からは7年連続でアーティザンガーデン部門の金メダルを受賞。さらに部門内1位に贈られるベストガーデン賞と併せてのW受賞は5度。
また主催者が最も好きな庭として選ばれるプレジデント賞を2016年の作品、「ガレージガーデン」で受賞。
※チェルシーフラワーショーは、英国王立園芸協会が主催し、毎年5月にチェルシーで開催される伝統行事。1913年以来続く、世界最古にして最も権威のあるガーデニング&フラワーショー。600もの出展者がそれぞれのジャンルに分かれた庭園などを出展する。
■エリザベス女王とも接見し、「緑の魔術師」と称される。
■現在は商業施設や病院、学校、個人邸などのガーデニングを行うなかで、全国で庭と壁面緑化事業を独自に展開。環境保護(=美化)に貢献すべく活動。
■著書に「世界一の庭師の仕事術」「緑のアイデア」写真集「庭」など。

ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

番組情報

黒木瞳のあさナビ

毎週月曜〜金曜 6:41 - 6:47

番組HP

毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

Page top