「東京ドームでも緊張しなかった。」中日・ルーキー小笠原慎之介投手(18歳) スポーツ人間模様

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中日,小笠原慎之介

中日,小笠原慎之介投手 写真提供:産経新聞社

中日は124試合を消化して54勝70敗3分の最下位。
加えて、谷繁監督の休養などお家騒動まで表面化しています。
でも、そんなドラゴンズファンに今季一番ともいえる明るいニュースがドラ1ルーキー小笠原慎之介投手のプロ初勝利でしょう。

きのうの巨人戦で7回6安打3失点。
序盤に失点を許したものの3回無死2塁から3~5番のクリーンナップから3連続三振を奪ったシーンは圧巻でした。
特にすごかったのは5番村田へ投じたクロスファイア。左投手が右バッターのインコース、もしコントロールが狂ったら一発の危険性がある諸刃の剣です。

森監督代行が「心臓に毛がはえている」という度胸が売り物です。

入団会見で
「5億円プレーヤーになりたい。それには、新人王、通算300勝が必要です。」
と誓いました。
しかし1勝をあげるまでに時間がかかり、9度目の先発、中継ぎを入れれば、12度目のマウンドとはいえ、高卒ルーキー両リーグを通じて第1号で「それができてうれしい」と笑顔で語っています。

ただし、途中で胃が痛くなったか?の質問には「ヨーグルトを毎日、食べています。だから大丈夫でした。」
とは大物はトークのセンスも抜群、理想の選手像が、あの新庄剛志さんというほどですから…。
東海大相模高では、投打で甲子園を沸かせました。プロ全球団が欲しい、逸材。ところが、左ひじ遊離軟骨が判明しました。それも3か所。

中日が1位指名といってもソフトバンクへ入団した高橋純平のハズレ1位で、もし、ひじに痛みが走れば3か所ですから即手術は避けられないのは覚悟の上でした。

初登板は5月31日とても強かったころのソフトバンク戦で、勝敗こそつかなかったとはいえ5回1安打1失点。

対戦したソフトバンクの4番・内川が
「久しぶりに18歳のピッチャーから勉強させてもらった。すごい。」
と絶賛していました。
180センチ・83キロと体形は今のプロ野球では大きいとはいえません。
でも、太ももが67センチで、山本昌さんの全盛期を上回っています。
レッグプレス250キロ、スクワット200キロという強力な下半身が素質を裏付けているともいえるでしょう。

最近は、炭水化物を食べないことが、ひとつのトレンドになっていますが、小笠原はご飯が大好物。
通常の食事でどんぶりを3杯たいらげる他、パンに白米を乗せ、トーストする、という食べ方もなかなかのものでしょう。

中学時代、クラブチーム日本一を争う全国大会、ジャイアンツカップで優勝。
「あの時に経験しているから、東京ドームのマウンドでも緊張しなかった。」
と、きのうの試合を振り返っています。

中日は今季初の6連勝。
3タテをくらった巨人は4連敗で広島の優勝マジックが4になりました。
セ・リーグのCS争いがよりデッドヒートしています。

9月5日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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