しゃベルシネマ

“母への愛”を叫びたくなる! 号泣必至の感動作

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第575回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月22日に公開された『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』を掘り起こします。


安田顕 × 倍賞美津子、大人気エッセイ漫画を実写映画化!


子どもの頃から病気がちで泣き虫でお調子者のサトシ。彼を支え続けてくれたのは、いつも優しい言葉をかけてくれる、明るくてパワフルな母だった。そんな母が癌の宣告を受けたことから、今度はサトシが母に優しい言葉をかける番になってしまった。

「俺がいるから大丈夫だよ、お袋は必ず助かるから」。お百度参り、修行僧のような滝行、国産野菜のジュース作り。母のためにガムシャラになるサトシを戸惑いながらも見守る家族。恋人の真里に支えられながら、サトシは母のために奔走する。しかし母との永遠の別れはついに訪れたのだった。

あれから1年、すっかり生きる気力をなくしていた父と兄も新たな人生へ向かおうとしていたある日、サトシのもとに突然、母からプレゼントが届く…。


2013年にWEB漫画サイトにて連載がスタートしたエッセイ漫画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』。作者の宮川サトシ自身が体験した母との最期までの日々から、葬儀、そしてその後、ふとした瞬間に抱く“母のいない世界の違和感”を、独自のユーモアを交えながら描き上げた同作は、SNSでも話題沸騰。「SEKAI NO OWARI」のボーカルFukaseによる絶賛ツイートが引き金となり、500万PVを記録しました。

読めば誰もが“母への愛”を叫びたくなる大人気エッセイ漫画が、ついに実写映画化されました。


主演を務めるのは、数々の作品に出演し、その幅広い演技力で観客を魅了する安田顕。母親の深い愛情に気づいて行く主人公をコミカルかつ情感豊かに演じており、特に泣き顔の秀逸さは必見です。そして息子思いなサトシの母・明子を演じるのは、倍賞美津子。母の強さ、潔さを包容力あふれる演技で、観客を包み込みます。

共演には松下奈緒、村上淳、石橋蓮司と、日本映画界を代表する実力派俳優たちが集結。彼らが演じる“宮川一家”は愛おしい限り。笑い、悩み、泣きながらも母との残された時間を共有する姿に、自らの母を思い出し、家族と重ね合わせる人も多いのではないでしょうか。


誰にも等しく訪れる、“親の死”。その一方で、「自分の親だけは死なない。死んでほしくない」という気持ちをどこかに抱いている自分に気付かされます。
決して派手でもなければ、ドラマチックな展開があるわけでもない。それなのに普遍的で、ストレートに胸を打たれるのは、等身大の家族を真っすぐに描いた作品だからでしょう。


母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。
2019年2月22日から全国順次ロードショー
監督・脚本:大森立嗣
原作:宮川サトシ「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」(新潮社刊)
音楽:大友良英
主題歌:BEGIN「君の歌はワルツ」(テイチクエンタテインメント/インペリアルレコード)
出演:安田顕、松下奈緒、村上淳、石橋蓮司、倍賞美津子
©宮川サトシ/新潮社 ©2019映画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」製作委員会
公式サイト http://bokuiko-movie.asmik-ace.co.jp/


八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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