しゃベルシネマ

人気作家・吉本ばななが「自身の最高傑作」と語る小説とは…

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第571回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月16日から全国公開された『デッドエンドの思い出』を掘り起こします。


スヨン(少女時代)× 田中俊介(BOYS AND MEN)、国境を超えた共同製作で紡ぐ癒しのストーリー


30歳を目前に、ごく普通の日々を送っていた韓国人女性のユミ。ひとつだけ気がかりなことと言えば、それは仕事で名古屋へ行ってしまった婚約者・テギュとの未来についてだった。遠距離恋愛中のテギュに会うため、日本へやって来たユミは、彼のアパートで見知らぬ女性と会ってしまう。

突然知らされた婚約者の裏切りに絶望し、あてもなく街をさまようユミ。そんな彼女がたどり着いたのは、“エンドポイント”という名の古民家カフェ兼ゲストハウス。そこで彼女は、不思議な存在感を放つオーナーの西山や、ちょっぴりおせっかいな常連客たちとの交流を通して、傷ついた心を少しずつ癒していく…。


「キッチン」や「TUGUMI」など、ベストセラー作品を数多く発表している女流小説家、吉本ばなな。誰もが1度は手にしたことがあるであろうその作品は、国内はもちろん、海外でも多くの国で翻訳され、高い人気を誇っています。そんな吉本ばなな自身が最高傑作と語る短編小説「デッドエンドの思い出」が、日韓共同製作で映画化されました。


主人公のユミを演じるのは少女時代のスヨン。そしてカフェのオーナー・西山役には、名古屋発のエンターテインメント・グループ“BOYS AND MEN”の田中俊介。撮影が行われた名古屋の街に2人の姿が自然と溶け込み、作品全体に癒しムードが漂います。

メガホンを取ったのは、本作が長編デビューとなる女性監督、チェ・ヒョンヨン。ヒロインが、自身の空っぽになってしまった心と向き合い、自分なりのリスタートを切るまでを丹念に描き出しました。


原作に綴られている珠玉の名言たちが随所に散りばめられ、観る者の心に沁み入る本作。誰でも傷ついたり人生に行き詰まったりして、袋小路(デッドエンド)に迷い込むことはあるはず。立ち止まって自分を見つめることの大切さ、そしてどんな状況にあろうとも必ず幸せは訪れるということに気づかせてくれる、心がほんわかと温かくなる映画です。


デッドエンドの思い出
2019年2月16日から新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
2019年2月2日シネマスコーレにて名古屋先行公開
監督:チェ・ヒョンヨン
原 作:よしもとばなな『デッドエンドの思い出』(文春文庫刊)
出演:スヨン(少女時代)、田中俊介(BOYS AND MEN)、ペ・ヌリ、アン・ボヒョン、ドン・ヒョンベ、イ・ジョンミン、平田薫、若杉凩 ほか
©2018「Memories of a Dead End」 FILM Partners
公式サイト http://dead-end-movie.com/


八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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