しゃベルシネマ

私たちが住む“世界”は、どんな“世界”?!

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第568回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月15日公開の『半世界』を掘り起こします。


稲垣吾郎主演、希望という名のヒューマンドラマ


第31回東京国際映画祭コンペティション部門に選出され、見事、観客賞を受賞した映画『半世界』がいよいよ公開となりました。40歳手前の男たちの友情や家族愛を軸に、驚きとユーモアが詰まった人間ドラマです。


とある地方都市。そのさらに郊外で暮らす高村紘と妻・初乃、息子・明の家族は、父から受け継いだ山中の炭焼き窯で備長炭作りをしながら生計を立てている。

ある日、中学からの旧友で海外派遣されていた自衛隊員の沖山瑛介が、紘の前に姿を現す。彼は妻子と別れ、1人で故郷に戻って来た様子だった。紘は同じく同級生で、地元で中古車販売業を営む岩井光彦も誘って、十数年ぶりに3人で酒を酌み交わし、昔を懐かしむのだった。

3人はともに39歳。人生を諦めるには早すぎて、焦るには遅すぎる年齢にさしかかっていた。これまで深い考えもなく父親の仕事を継ぎ、反抗期の息子に対しては無関心、夫婦の関係もギクシャクしている紘だったが、瑛介が抱える心の傷を知り、仕事、そして家族と真剣に向き合う決意をする…。


主演を務めるのは、その確かな演技力と唯一無二の存在感により、数々の作品で観客を魅了して来た稲垣吾郎。ニット帽を目深に被り、険しい山のなかに分け入りチェーンソーで伐採し、黙々と炭を作り続ける…。本作では“これまで観たことがない稲垣吾郎”がスクリーンのなかにいて、新鮮な驚きを覚える方も多いことでしょう。

さらに瑛介役に長谷川博己、光彦役に渋川清彦、そして初乃役の池脇千鶴と、華も実力も兼ね備えた俳優陣が顔を揃え、素晴らしいアンサンブルを奏でます。


「人生半ばに差し掛かったとき、残りの人生をどう生きるか」という誰もが直面する通過点での葛藤と、家族や友人との絆、そして新たな希望を、名匠・阪本順治監督によるオリジナル脚本で描いた本作。そこには「世界は市井の人々の小さな営みでできている」という、阪本監督ならではの視点が込められています。


半世界
2019年2月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督・脚本:阪本順治
出演:稲垣吾郎、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦、竹内都子、杉田雷麟、菅原あき、牧口元美、信太昌之、堀部圭亮、小野武彦、石橋蓮司
©2018「半世界」FILM PARTNERS
公式サイト http://hansekai.jp/


八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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