大阪を愛した故・堺屋太一さんの道頓堀プール化計画とは?

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月11日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。83歳で亡くなった堺屋太一さんの思い出を語った。

大阪を愛した故・堺屋太一さんの道頓堀プール化計画とは?

堺屋太一(作家、元経済企画庁長官) インタビュー 撮影日2005年09月21日 提供産経新聞

団塊の世代の名付け親、堺屋太一さん83歳で死去

経済企画庁長官を務めた、作家で評論家の堺屋太一さん、本名池口小太郎さんが先週、83歳で亡くなった。1970年の大阪万博招致や76年に通産省時代に小説『団塊の世代』を発表し、高齢化時代をいち早く予測するなど、晩年まで世界の中で、日本の生きる道を絶えず提示し続けていた。
飯田)須田さん、堺屋さんとお会いしたのはいつですか?

須田)最後にご一緒したのは、大阪の番組で、正に大阪万博をこれから本格的に招致活動していこう、盛り上げていこうという番組をやったんですよ。その時に私がメインコメンテーターをやったんですけれども、堺屋さんをお呼びしました。そのときは元気でしたけどね。意気軒高でしたね。

飯田)先週大阪の松井知事にインタビューさせていただいて、そこでも万博の話がメインだったんですけれども、最初は経済界の後押しも得られず苦労したんだと。

須田)そうですね。資金集め、実際に誘致が決まったといって、でも誰がお金を出してくれるのかとか。もう一点問題があったのは、当時パリも候補地として手を挙げていたんですよ。

飯田)そうだ、パリだった。

須田)そういうライバル地に勝つためには、なぜ大阪でやらなければいけないかテーマセットをきっちりやらなければいけないと、熱心に言われていましたよね。

飯田)そういうちころは70年万博を招致した男だけに、いろいろと思うところがあるんですね。

須田)これは東京の人は覚えていない、意識していないかもしれませんが、私がすごく覚えているのが、堺屋太一さんは元々大阪のご出身でしてね、大阪に対する思いは並々ならぬものがあって、当初大阪維新を立ち上げたときに、最初からブレーンをやっているんですよ。

飯田)最初からブレーンだったんだ。

須田)その時に何を言い出したかというと、「大阪を元気にしないといけない、元気にするには道頓堀プールだ」って、そこですか、みたいな。

飯田)なんか、橋下徹さんが言っていたなというイメージがうっすらあります。

須田)ただ道頓堀というと、我々タイガースファンもよくないのですがいいイメージがなくて汚い川だみたいなところで、すごいドボンドボン飛び込むというのも良くないということで、それをポジティブなイメージに変えるにはプールだということだったんですね。これは実現に向かって動き出したんですよ。実現まであと一歩というところで、最終的に利害関係がね。特に道頓堀で仕事をされている、特に屋形船なんかの業者さんとの調整がつかずに頓挫してしまうのですが、その発想の仕方というのは、すごいですよね。

飯田)普通は考え付かないですよね。

須田)あんなところでプールやるなんてね。

飯田)本当に。水質大丈夫、なんてそんなことを思ってしまいますね。

須田)道頓堀に防水性の布で作ったものを埋めて、そこにプールを作るということだったんです。

堺屋さんインタビューで激論に

もう1つは、堺屋太一さんというと1998年に経済企画庁長官をやったんですよ。その時に経企庁が出しているデータがおかしいんじゃないかと私が週刊ポスト紙で喧嘩を売ったんですね。

飯田)喧嘩を売った。

須田)経企庁にですよ。その時に「須田慎一郎をよく知っているから説得する、俺が説明する」と堺屋さんご自身がインタビューに応じたんですよ。ところがですね、私その頃は意気軒高でして、いまは大人しくなっちゃって丸くなっていますけれども、かなり噛みついたんですよ。若気の至りだなと思うんですけれども、かなり激しくバトルになっちゃったんですよ。それをそのまま紙面に掲載して、普通だったらあいつのインタビューは二度と受けない、応じないというのが普通ですが、その後も定期的に応じていただきまして随分と太っ腹な人だなあと。

飯田)懐の深い人だったんですね。

須田)最後の最後に大阪の番組で、「君にはあのときけちょんけちょんに言われたけれど」と覚えていらっしゃいました。

 

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