ベネズエラで大規模デモ~裏では米と中露の対立

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月5日放送)にジャーナリストの有本香が出演。大規模なデモが行われているベネズエラについて解説した。

ベネズエラで大規模デモ

ベネズエラで2日、現職であるマドゥロ大統領の退陣を求める大規模なデモが行われた。

飯田)もともと反米左派でチャベスさんという人がいて、この方が亡くなっていまはマドゥロさんです。

有本)一応チャベスさんの理念を継いでいるという人です。

飯田)ところが、とんでもないインフレ率になってしまって。

有本)「ハイパー・インフレ」ってこのことか、という感じですが、首都で食べられない人がたくさん出ているのでしょう。300万人くらい難民が出ているのですか?

飯田)国外に脱出した人もそのくらいだということだそうです。グアイド国会議長という方が暫定大統領になって「まずは選挙をしようじゃないか、公正に決めよう」と言って、いまそこで大規模デモが起きています。

有本)アメリカやG7系の国々は、このグアイド国会議長を大統領として認めようという感じになっているのですね。CNNなどはこのニュースを連日報じているのですが、考えなければいけないのは、いわゆる欧米系メディアが伝えている内容がすべて正しいのかどうかです。ただ、残念ながらチャベスさんが反米左派の政権でアメリカに対してかなり強いことを言い、自立しようとしました。自立の方向性は良いのですが、あらゆるものを国有化してしまいましたよね。理念は良いけれど実際の経済運営として、当時も疑問はありました。それが後継者になって来るとますます強くなりました。単に踏襲しただけでいまの大統領にはあまりカリスマ性も感じられないので、国を束ねることも難しくなってしまった。ここまで経済が悪いと周辺国に物凄い数の難民が流れ出ているわけですよね。

飯田)チャベスさんの頃は油の値段も高かったので回っていたものが、いまは回らなくなってしまいました。

裏には中国とロシアの影

有本)本来ベネズエラの課題としなければいけないのは、油頼みではない産業基盤と経済を作って行くことだったのですが、その逆になってしまったということですよね。それから、いまのマドゥロ大統領を推しているのがロシアと中国です。

飯田)やはりアメリカの裏で。

有本)代理戦争ではないかということも言われていますから、ここは日本から離れていますが目が離せないですね。

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