豪州潜水艦受注が仏から日本へ~日豪に生じるメリットは何か

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月31日放送)に元航空自衛官・評論家の潮匡人が出演。オーストラリア海軍潜水艦の受注について解説した。

フランスが落札したオーストラリア海軍次期潜水艦の建造が取りやめへ

2年前に受注競争がありフランスが落札したオーストラリア海軍潜水艦の建造が、取り止めになる可能性が出て来た。この建造については、当時「日本受注確実」という報道もあったが、最終的にはフランスに決まった。オーストラリアでは現在日本の提案が最善だったという声も出ており、フランスの提案が覆る可能性も出ている。

飯田)原子力潜水艦を改装してという話だそうで、いま無いものを持って来られて不具合があったらどうするかという話になり、だったら日本の「そうりゅう」型は10年やっているのだから安心だろうという話が出て来ていると聞いたのですが、こんなことってあるのですか?

潮)他の問題でもフランスとオーストラリアの関係がぎくしゃくしています。報道にもあったように戦略的パートナーシップ協定が難航していることが影響しているのかもしれません。もともと日本が有力視されていたのにも関わらず、ひっくり返ってしまった背景には、日本の物を買ってもオーストラリアの経済にあまり良いことは無いからです。フランスから買えば、生産の段階でオーストラリアの雇用状況にも一定の効果があるということで覆ったと報道されています。

軍事的観点で見れば日本の潜水艦の方がより優れている

潮)しかし、どちらがより軍事的に優れているのかという観点に立てば、日本の方に一定の実績があります。日本の方が静粛性に優れていて、大きな音が出ないので敵に発見されるリスクが少ない。しかも通常のディーゼル型と違って、比較的長い時間潜っていることが可能である新しいシステムが採用されているので、原子力潜水艦と比べれば劣るところがあるものの、一長一短あるということで日本製の方に傾いて来ました。日本にまた受注が決まれば、日本の安全保障にとっては非常に良いことだと思いますし、中国にとっては日豪が中国を睨んだ形で同じシステムを採用すれば、厄介な壁が形成されることになると思います。

飯田)同じものを持つということは、安全保障上で連携の意味があるということですか?

潮)もちろんです。同じものを持てば、お互いの連絡や意思疎通も比較的取りやすいですし、いろいろな国が採用すれば単価も下がって、関係する国にとって良いことになって行くと思います。

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