しゃベル編集部

雪は、お雛さまを綺麗にする –ホテル雅叙園東京・百段雛まつり開幕-

ニッポン放送「しゃベル編集部」では、エンタテインメント、グルメ、スポーツなど取材した情報を紹介している。今回は、ホテル雅叙園東京で開催される「百段雛まつり 青森・秋田・山形ひな紀行」の情報を紹介する。


まもなく訪れる、春。そして、春を告げるイベントのひとつが、雛まつり。
3月3日まで、日本各地では、雛まつりを題材にしたイベントが行われています。

地方に残る雛人形は、江戸や京都、大阪などへ特産物を運んだ貿易船などの帰りの荷として、その多くは運ばれてきました。
しかし、その保存は大変です。着物が虫に食われたり、擦れたり、飾りがとれて無くなったり、そして人形本体も乾燥や保管の不備でヒビが入ってしまったり。その他、天災や戦災など、まさに家宝として大事にされてきたからこそ、現代に残っていると言えます。

そんなお雛さまが良い状態で、大事に保存されている地域の1つが東北地方です。
今年も東北地方など、沢山の雪が降り積もっていますが、実はそんな雪がお雛さまの保存に適しているのです。雪の適度な湿度が、乾燥からお雛さまを守っているのです。
寒く辛い冬を過ごしたからこそ、その美しさを私達の前で披露してくれるのです。

そんな東北地方に残る、青森・秋田・山形の貴重なお雛さまを見る事ができるイベントが、1月18日(金)から、ホテル雅叙園東京で始まりました。


「百段雛まつり 青森・秋田・山形ひな紀行」

お雛さま好きには、もうお馴染みとなっているこのイベント。ホテル雅叙園東京内にある東京都指定有形文化財「百段階段」で行われるこの雛まつり展は、2010年から始まり、これまでに延べ55万人を超える来場者を記録。都内最大級の雛まつり展に成長しました。

10回目となる今回は、初めての地域となる青森、秋田に加え、1回目のテーマ「山形ひな紀行」をオマージュ。山形を含めた東北3県から約1,000点の名品が集まりました。

旧家に伝わる優麗な古今雛から、高さ2mを超える圧巻の段飾り、手のひらにおさまる極小の雛道具まで、通常では現地でしか出会う事のできないお雛さまが、「百段階段」に集いました。


■『十畝(じっぽ)の間』 七戸と八戸の雛まつり(青森・七戸、八戸)

八戸市在住・遠藤氏の個人コレクション、有職雛や古今雛をはじめとする優雅なお雛さまと雛道具、童子顔の七福神や三歌人など、雅やかな人形を展示。七戸の旧家・盛田家のお雛さまは江戸時代後期のもので、五人囃子に加え、弦楽器を演奏する「三弦」の人形たちは、いきいきとした表情や細部の細やかな作りに注目。


■『漁樵(ぎょしょう)の間』 酒田の雛まつり(山形・酒田)*撮影OK

毎年雛まつりの時期に、市内のいたるところで、お雛さまが展示される「酒田雛街道」が行われる酒田市。本展では、京都や大阪から北前船でお雛さまが運ばれ、各家で大切に保管されてきた酒田のお雛さまが展示されています。
また、お雛さまと共に飾られる日本三大つるし飾りの1つ「傘福」や、天保三年(1832年)創業の御菓子司「小松屋」のお雛菓子も展示されています。


■『草丘(そうきゅう)の間』 旧弘前藩主津軽家の雛道具(青森・弘前)

最後の弘前藩主・津軽承昭(つぐあきら)伯爵が明治後期に誂えたものと伝えられる「蠟色笹唐草御紋付雛道具(ろいろささからくさごもんつきひなどうぐ)」を展示。全てを並べると、全長16mにもなる雛道具で、明治時代に作られたものとはいえ、江戸時代の大名家の華やかな生活を彷彿とさせます。関東初公開。


■『静水(せいすい)の間』 谷地町の雛まつり(山形・河北町)

最上川舟運の紅花の集散地として栄えた河北町。紅花や米などの物産を、京都や大阪に出荷した帰り荷として、関西地方から、呉服や瀬戸物、美術工芸品が運び込まれました。町内には、貴重な雛人形が数多く残され、そのお雛さまが展示されています。


■『星光(せいこう)の間』 秋田のお雛さま(秋田・湯沢、由利本荘)

秋田県湯沢市の中心にある湯沢ロイヤルホテルの創始者・京野公子さんは、お雛さまのコレクターとしても知られ、雛まつりの時期にはエントランスロビーや館内の随所にお雛さまが飾られます。今回は、その京野家のお雛さまの中から、通常は一般公開されていないお雛さまが展示されています。

そして今回、由利本荘からは、第11代本荘藩主 六郷政鑑の娘、賀子様の婚礼のお祝いに贈られた古今雛と雛道具が特別公開されています。


■『清方(きよかた)の間』 加藤家のお雛さま(山形・酒田)

酒田の旧家、加藤家に伝わるお雛さま。男雛43cm、女雛40cmという大きさで、大変立派な古今雛です。江戸後期に作られ、ガラス製の玉眼の目が優雅な表情に、驚くほどの写実性を与えます。そして、雅楽を演奏する五人の楽人と、その演奏に合わせ、華麗な胡蝶の舞をみせる舞人、そして「ともに白髪になるまで元気に仲良く暮らせるように」という願いが込められた、百歳雛(ももとせひな)と呼ばれる白髪姿の2人、そして見事な刺繍が施された衣裳など、ずっと見ていられるお雛さまです。


■『頂上(ちょうじょう)の間』 現代へと続く工芸(青森・弘前、八戸/山形/特別協力 中川政七商店)

津軽の伝統的な郷土人形・下川原焼土人形が展示されています。何色もの色で鮮やかに彩色された人形は、鳩笛、縁起物など様々なモチーフがありますが、雛まつりの時期にはお雛さまも作られました。今回は、下川原焼制作を継承する「高谷下川原焼土人形製陶所」で代々制作された歴史あるお雛さまや、「妖怪シリーズ」など、愛らしい郷土人形が展示されています。

八戸を代表する祭りの1つ、「八戸えんぶり」を生き生きとした人形で表現する下崎雅之さんの「えんぶり人形」も展示。人形1人1人の仕草と表情は、凍てつく大地に春の息吹を告げる伝統の神事を迎える嬉しさを、しっかり表現しています。また、山形出身の創作人形作家である大滝博子さんの家族や母娘の表情も、ほほえましい作品を展示しています。

◆「百段雛まつり 青森・秋田・山形ひな紀行」
https://www.hotelgajoen-tokyo.com/event/hinamatsuri2019

開催期間:1月18日(金)~3月10日(日)*会期中無休
開催時間:10:00~17:00(最終入館 16:30)
入場料:当日:¥1,500 学生¥800(小学生以下無料)

※会場の撮影は不可ですが、「エレベーターホール」「漁樵の間」のみ撮影可能
※展示品保護の為、会場内の暖房を控えています。
温かい服装で、暖かいスリッパなどを、ご用意されると良いと思います。

(Write & Photo ホテル雅叙園東京、よこいみちひと)

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