ダボス会議~鍵を握るのは「ハブとスーパーハブ」と呼ばれる人々

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月21日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。ダボス会議の重要なポイントを解説した。

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ジョージ・ソロス – Wikipediaより

安倍総理、ダボス会議でデータ流通の国際ルール作りを提案

安倍総理大臣は今週23日にスイスのダボス会議で演説し、個人や企業のデータをやり取りするデータ流通の国際ルール作りに向けてWTO(世界貿易機関)の加盟国による交渉の枠組みを設けるよう提案する。さらに6月に大阪で開くG20の首脳会議で交渉開始の合意を目指す考えも明らかにする予定。

飯田)当初6時台のお知らせでは、この部分をトランプ大統領政権3年でお送りする予定でしたが、予定を変更してお送りします。というのも、この会議が非常に重要だからです。

須田)そうなのです。ところが、非常に重要な会議であるにも関わらず、日本のメディアの報道は一部にしかないし、あったとしても安倍総理大臣のデータ流通の国際ルール作りを提案したニュースであって、ダボス会議そのものはほとんど取り上げられていません。取り上げられていないのは日本メディアの記者が全く行っていないからなのですが、この会議は極めて重要なものです。恐らくこのキーワードを聴くことは視聴者の方は初めてだと思いますが、「ハブとスーパーハブ」という言葉を覚えて欲しいのです。これは自転車のハブアンドスポークで、人脈の結束点と言ったら良いのでしょうか。ハブを中心に、どういった人が繋がっているのか、人脈を構築しているのかというところです。ダボス会議に参加したからといってそれが意味を持つわけではなくて、そのハブやスーパーハブという人脈をたくさん持っている人たちに接触できるかどうか、接触して何らかの交渉ができるかどうかが、このダボス会議のポイントになります。
世界の名だたるハブやスーパーハブが短期間で一堂に会す、いつでも長時間の接触ができるのがダボス会議のいちばん大きな意味合いなのですよ。別にそういった名札があるわけではないですが、スーパーハブにどういった人たちがいるのかと言うと、私が認識しているなかではジョージ・ソロスさん。

飯田)著名な投資家の。

須田)あるいはラガルドIMF専務理事などは、スーパーハブと言われている人たちでしょう。国際政治経済の分野でハブやスーパーハブと認定された人は、ほとんどそういう立場を失うことがないのですよ。生涯、ハブやスーパーハブという役割はついて回ります。私の認識では唯一の例外がリーマン・ブラザーズのファルドCEO。この方はハブ、もっと言えばスーパーハブだったのです。ところがリーマン・ブラザーズの経営破綻によってその立場を失った唯一の人なのですよ。もうダボス会議には出て来ません。呼ばれもしないので。

飯田)逆に言えば、あれだけの世界的な不景気を引き起こさない限りはその立場でいられるということですか。

須田)IMFの元専務理事でストロスカーンさんって聞いたことはありますか?

飯田)確か性的なスキャンダルで失脚したんでしたっけ。

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リチャード・S・ファルド・ジュニア – Wikipediaより

日本人にハブはいない

須田)マンハッタンのホテルで女性従業員を強姦したとかで失脚したとされていて、そのことをもって専務理事を降板しましたが、この方は未だにハブです。ダボス会議に出て来ます。それだけ大きな人脈を持っているということなのです。
日本国内にハブはいるのかということですが、残念なことにスーパーハブもハブもいません。ただ、ハブに近い人だと竹中平蔵さん。日本から誰がダボス会議に参加するのかという名簿を構成する権限を、竹中さんが持っています。だから、竹中さんの覚えがめでたくなければ、ダボス会議に出席することはできないのです。

飯田)世界的な経営者だと孫さんや、ファーストリテイリングの柳井さんはハブではないのですか?

須田)ハブではないですね。ハブやスーパーハブに接近できるだけの人脈はあります。だからと言って、孫さんにビジネスを持ちかけるケースはない。孫さんが働きかけるケースがほとんどですよね。ハブには繋がっていますが、ハブではないということですね。
中国にはハブ、スーパーハブ、準ハブも全くいません。ですから、世界の貿易や金融、経済が欧米中心に回っているのも、このハブやスーパーハブが欧米人に偏在しているからなのです。

飯田)TPPの話でもありましたが、スーパーハブの人たちがルール作りをしている側なのですね。

須田)そういった人脈のなかでルールが作られて、トレンドが作られるということです。

飯田)孫さんや柳井さんのようなどんなに大きな経営者であっても、ルールに則ってやる側だからハブではないということなのですね。

須田)残念なことに国際人脈の重要性を日本のメディアはほとんど理解していないから、全く話題にならないのです。

飯田)この会議で話し合われたことが、5年後10年後に日本の法律にも組み入れられる可能性も高いのですか?

須田)いや、この会議はそんなに重要なことは決まらないのですよ。人脈のメンテナンスの場ですから。

飯田)むしろ、内緒話をしていたその内容の方が重要だったりするのですか。

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上空からの眺め(ダボス – Wikipediaより)

ダボス会議議長は広告塔として選ばれるだけ

須田)朝日新聞がまた頓珍漢な記事を書いているのですよ。「徳島の『ごみゼロ』 NPOからダボス会議共同議長に」、議長に選ばれたから意味があるのではなくて、いま環境問題について議論しているから、広告宣伝塔として選ばれただけなのです。その人が方向性を決めるわけではなくて、それが看板であって「世界がこういう方向に向かっていますよ」と知るだけなのです。

飯田)むしろビジネスで重要なのは内緒話のところで、「プラスチックはこれくらいの規制をかけようぜ」と言われたらそっちの方が重要なのですね。それは実際に聞き耳を立てに行かなければいけないところですね。

須田)この方も立派な方なのでしょうが、会議でどんな発言をするかにはほとんど意味が無いです。

飯田)世界のニュースの見方が全然違って来ますね。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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