多発するパイロットの飲酒問題~航空業界が抱えるその背景

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月10日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。相次ぐパイロットの飲酒問題について解説した。

パイロット 航空会社 飲酒 アルコール 規定濃度 検出 操縦士 全日空 日本航空
パイロット飲酒問題

航空会社で相次いでいる飲酒問題、昨日も日本航空で1件、2017年の12月に成田―シカゴ線に乗務した男性機長(59)がアルコール検査を後輩の男性機長に変わって貰い、不正にすり抜けていたことが明らかになった。去年の10月には、同じ日本航空で国際線の副操縦士がイギリスからの乗務前に、法令基準を大幅に超えるアルコールが検出され、現地で逮捕されている。

飯田)日航だけでなく、全日空も一昨日に虚偽申告が全日空系の機長であって、副操縦士も口裏を合わせていました。乗務前の飲酒で引っ掛かって結局交代して遅延した。ここのところそういうニュースが相次いでいますよね。

鈴木)パイロットの飲酒そのものが果たしてどういう状態なのか、どういう検査をしていて、何を公表しなければいけないのか、もしくはしなくて良いのかを含め、全く世間の興味も無かったし知らなかったわけでしょう。それが、例の問題が起きて一気にクローズアップされた。だからいまどんどん出て来ているというプロセスだと思います。こういう問題は、公表するというところから始まるわけです。内輪でコソコソ検査をするのではなく、起きたら起きたでしっかり表に出していく。
毎日新聞が取材しているようですが、パイロットの労働環境が非常に厳しくなっているというものがあります。その背景には24時間空港が増えて、過重労働ですよね。そういうストレスから酒を飲むとか。確かにそういう労働背景があるのはわかるけれど、それを理由にしてはいけませんよね。
このプロセスのなかで、航空業界の問題がオープンになって来たわけです。この問題はこの問題で対応しなければなりません。でもダイヤはどんどん増やして行きたいだろうし、来年はオリンピックがあってますます臨時便を含めて増えるでしょう。これは業界自体が早急に取り組まないといけない問題だと思います。

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余裕のない航空業界

飯田)LCCなんかも出て競争が激しくなって来て、いままでだったら余裕のある勤務だったけれど、いまは使える人はどんどん使う体制になっている。その辺を指摘する意見もあります。

鈴木)そういうものは予想されることであって、特にパイロットは我々が休日に家族の買い物で車を運転することとは違うわけですよね。緊張度も違うし、仕事そのものも過重ですよね。そういうものは航空会社の責任としてやらないとダメですよね。

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