安房鴨川駅「わかしお弁当」(650円)~千葉の鉄道・進化のシンボル! 特急「わかしお」

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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255系電車・特急「わかしお」、外房線・安房鴨川~安房天津間

東京~安房鴨川間を結ぶ特急「わかしお」号。
現在の「わかしお」は京葉線・外房線経由で、およそ2時間をかけて走ります。
車両は平成5(1993)年のデビュー時は「ビューわかしお」を名乗ったグリーン車連結の255系電車と、平成16(2004)年から活躍するE257系電車の2本立て。
週末の「新宿わかしお」号は、主に9両編成の255系電車で運行されています。

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183系電車・昔の特急「わかしお」、外房線・安房鴨川駅(2004年撮影)

昭和47(1972)年、東京地下駅開業で誕生した房総初の特急の1つ「わかしお」。
平成16(2004)年までは、国鉄色の183系電車が主に活躍していました。
昭和38(1963)年まで、東京から房総東線への直通列車は、駅の構造から千葉、大網で2度のスイッチバックを強いられていましたが、共に昭和47(1972)年までに解消。
その意味では「わかしお」の誕生は、千葉の鉄道における“進化のシンボル”なのかも。

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わかしお弁当

そんな「わかしお」と共に生まれた安房鴨川駅の駅弁が「わかしお弁当」(650円)。
安房鴨川駅弁「南総軒」が製造する、幕の内風弁当です。
以前は、国鉄時代の絵入りヘッドマークに描かれた「わかしお」のロゴが入った包装が印象的でしたが、現在は鴨川の名所はそのままに手作り感あるパッケージとなりました。
南総軒によると「わかしお…」の前は、「黒潮弁当」という名前で幕の内を販売していたそうで、当時の房総東線の列車にも「黒潮」という名の列車もあったとか。

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わかしお弁当

【おしながき】
・ご飯(国産米使用)
・焼鮭
・海老フライ
・鶏の唐揚げ
・玉子焼き
・ごぼう巻
・ひじき煮
・うずら豆
・しば漬け

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わかしお弁当

海まで5分のまち・安房鴨川らしさは、何と言っても「ひじきの煮物」!
甘辛の味付けで、白いご飯のお供にピッタリです。
幕の内弁当・三種の神器(焼き魚・蒲鉾・玉子焼き)は、焼き鮭、玉子焼きが教科書通り、練り物が少しアレンジされ、ごぼう巻になっているのが面白いところ。
650円という価格帯も含め、昭和後期の懐かしい鉄道旅を思い起こさせてくれます。

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E257系電車・特急「わかしお」、外房線・永田~大網間

高速道路の延伸でますます厳しさが増している千葉の鉄道ですが、外房線沿線はその影響が少ないこともあって、「わかしお」号は1~2時間に1本程度運行されています。
もしも乗車する「わかしお」が決まっていれば、前日までに「えきねっとトクだ値」で指定席を押さえれば、勝浦までで35%、安房鴨川でなんと40%の割引に…。
ネットを賢く使って自由席よりお得に、ゆったり楽しみたい「わかしお」号の旅です。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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