新行市佳のパラスポヒーロー列伝

音を使った究極の心理戦「ゴールボール」ってどんな競技?

ニッポン放送アナウンサーの新行市佳が、注目選手や大会の取材などを通して、パラスポーツの魅力をあなたと一緒に発見するための連載企画「パラスポヒーロー列伝」。
今回は、ロンドンパラリンピックで日本女子チームが金メダルを獲得したことでも有名な「ゴールボール」について取り上げます。

■ゴールボールを観戦!
先日11月17日、18日の二日間にわたって足立区総合スポーツセンターで開催された「2018 日本ゴールボール選手権大会」の取材に行ってきました。
予選リーグを勝ち抜いたチーム(男子:6チーム、女子:4チーム)が出場し、国内のゴールボールのクラブチームNo.1を決める大会です。

2018 日本ゴールボール選手権大会ポスター

■ゴールボールって?
視覚障害の選手が参加する競技で、コート上は1チーム3人がプレー、3対3で行われます。
また、全員アイパッチと「アイシェード」という目隠しをすることで、障害の程度による有利不利を無くします。
攻撃と守備は基本的には交互に行い、鈴の入ったボールを幅9メートルの細長いゴールに向かって転がし、前半・後半各12分でゴールを決めた点数を争う競技です。

プレー中のゴールボールのコート

ゴールボール守備シーン

ゴールボール守備シーン

コートは6人制バレーボールと同じ大きさで、守備はこのように足音やボールの中に入っている鈴の音などを頼りに体全体でブロックします。

ゴールボール攻撃シーン

ゴールボール攻撃シーン

攻撃は、コート上にいるチームメイト3人のうちの誰かが投げます。
観客はゴールが決まった瞬間以外は静かにしていなくてはいけません。
プレーが始まる時は、審判が「クワイエット・プリーズ!」と呼びかけます。

試合中はお静かに

また今回の選手権では、視覚障害の方も試合を楽しめるように場内実況が聞けるイヤホンが設置された席もありました。

骨伝導イヤホン

■ゴールボールの魅力
ゴールボールの見どころは、「選手同士の連携プレー」と「音を使った心理戦」です。
例えば守備の際、転がってきたボールを反らしてしまったり、体にボールが思い切り当たってその反動でゴールが決まりそうになる瞬間、他の位置にいる選手がボールめがけて、走りだし、ゴールライン手前でボールを止めることがあります。
「あ!決まった!」と観客が思っても、選手の瞬時の判断と機敏な動きでその予想はよく覆されます。

連携したゴールカバー

攻撃の時にはチーム内で投球者にそっとパスをだして、3人のうち誰が投げるかを分かりづらくしたり、投球時に一緒に他の選手も助走してどっちからボールが飛んでくるかを混乱させるなど、音を使った戦略も様々です。

綿密なコミュニケーションは不可欠

クラブチーム「Moon Luster」に所属し、女子日本代表としても大活躍している欠端瑛子選手(かけはた・えいこ)にゴールボールの注目ポイントについて伺いました。
「まずはどんな音が会場に響いているのかを聞いて欲しいです。そしてチームの作戦、こういう音を出したからディフェンスに穴が空いたんだとか、そういったところに注目して欲しいですね。」

欠端瑛子選手

来年、2019年は1月11日~14日に佐倉市民体育館で「2019 Goalball Japan Men’s Open」が、2月1日~3日に千葉ポートアリーナで「2019ジャパンパラゴールボール競技大会」が開催されます。静寂の中で繰り広げられる熱戦、観に行ってみてはいかがでしょうか。
※この他パラスポーツの大会情報は「日本財団パラリンピッサポートセンター」のHP(https://www.parasapo.tokyo/schedule)にも掲載されていますので、是非チェックしてみてください。

【新行市佳のパラスポヒーロー列伝 第3回】
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