「金継ぎ」などに代表される『漆』を使った修復

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漆には“モノをくっつけるための接着剤”としての働きがあります。それを利用した様々な技法があります。例えば『金継ぎ』です。

お茶碗や湯呑み、お皿といった陶器や磁器が割れたり欠けたりしてしまうことがあります。
その部分を漆で接着して、継いだ部分を金粉などで装飾しながら修復して行く…というものです。

『金継ぎ』をすることで、継いだ部分は金色の線のようになりますが、逆に、割れたり欠けたりする前とは違った風情や味が出て来ます。

他にも『蒔絵(まきえ)』という技法です。『漆器』やお盆のような漆が塗られた平板の表面に、漆で文字や模様を描きます。
その上に金や銀の粉などを蒔いて、表面に定着させるというものです。金や銀の粉をくっつける役割として、漆が使われています。

さらに『螺鈿(らでん)』という技法にも漆が使われています。
これはアワビや夜光貝といった貝殻の内側にあります、真珠色に光る部分を採り出して磨いたものを薄く平らにして、模様の形に切って土台に貼り付ける…というものです。
この貝殻の真珠色に光る部分を貼り付けるときに、が接着剤としての役割を果たしています。

『蒔絵』も『螺鈿』も、重箱やお盆などに使われる技法で、こうした漆を使った芸術、漆の工芸品のことを『漆芸』といいます。


■杏樹の感想

漆器の普段使いに憧れています。漆の色って、本当に何とも言えない奥深さというか、魅力がありますよネ。
金継ぎをやったことがありますが、欠けた所が漆と金粉によって、欠ける前よりも良い雰囲気になりました。

青森県八戸市にあります『是川縄文館』にお邪魔したとき、遺跡から発掘された漆の装飾品を実際に目の前で見ましたが、そんな昔から既に漆が使われていたことに驚きました。

スズキ・ハッピーモーニング 鈴木杏樹のいってらっしゃい

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