トランプ大統領とCNN記者の口論は「お決まりのパフォーマンス」

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月9日放送)に外交評論家・キャノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。ホワイトハウスがCNNのアコスタ記者を出入り禁止にしたことについて解説した。

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ジム・アコスタ – Wikipediaより

ホワイトハウスがトランプ大統領と口論のCNN記者を出入り禁止に

アメリカのホワイトハウスは、記者会見の場でトランプ大統領と口論になったCNNテレビのアコスタ記者について、当面取材のための出入りを認めないことを明らかにした。これに対しCNNは「民主主義への脅威だ」という声明を出し、反発している。

飯田)このアコスタさん、今回の会見が話題になっていますが、前からこの喧嘩は続いているみたいですね。

宮家)これ、どちらもパフォーマンスなのですよ。

飯田)どっちもパフォーマンスですか?

宮家)トランプさんは、はじめからCNNは敵視しているし、その理由もちゃんとあるのだけれども、自分の支持者に対しては「フェイクニュースだ」ということで定着しているから、ときどき喧嘩しないとね。そして「ああやってるやってる、大統領頑張ってる」となるわけです。
じゃあCNNはどうかと言うと、先週ワシントンに行ってつくづく思いましたが、CNNを観ていたらダメですね。

飯田)ダメ?

宮家)CNNは真ん中、中道左派だった。センターレフトかセンターくらいかなと思っていたけれど、いまは左に寄ってしまった。トランプさんを批判するあまり、意気込み過ぎて、勇み足的なやり方が目に付く。「売り言葉に買い言葉」をやっているわけです。「CNNも視聴者がいるからな」と。

飯田)やはりそうですか。

宮家)まあ、どっちもどっちだと思います。

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「中道の市民社会あっての民主主義」の原則~変わりつつある政治の戦い方

飯田)よく日本のメディア環境や有権者環境においても、右と左に分極化しているということを言います。真ん中はアメリカでも日本でもうまく残っているのでしょうか? 大多数は真ん中と思って良いのですか?

宮家)残っていなくてはならないし、真ん中にいる中道の安定したシビル・ソサエティや市民社会、これがあって初めて民主主義は維持できます。
今回のような形で両極化をしては、泥試合じゃないですか。レベルが下がっちゃったなと思いますね。だけど、メディアが発達し技術が発達し、大量の情報が大多数の国民に一瞬で届く時代になって、政治の戦い方が変わって来たのでしょうね。

飯田)まずコアの部分をしっかり抑える方向に。

宮家)結局ポピュリズム、パフォーマンスですから。健全ではないと思うけれども、元の時代には戻らないのでしょうね。

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ビル・クリントン – Wikipediaより

共和党と民主党の両極化~空いている中道

飯田)中間選挙の結果も見ると、コアの部分を抑えるという意味では、左の民主党もサンダースさんが推した人が入っていますね。

宮家)サンダースさんは民主党の人ではなく、無所属ですから。

飯田)そうなんですか。

宮家)社会主義者だしね、この人。

飯田)ニューヨークの選挙区で勝ったオカシオコルテスさんなど、自分で「社会民主主義だ」などと言っている人もいますよね。

宮家)ニューヨーク・タイムズにも書いてありましたが、最大の問題は、いまや共和党はトランプさんの政党になったことだということです。トランプさんが来る前までは、共和党はセンターライトでやって来たのです。もちろんいろいろな意見はありましたが、トランプさんがセンターライトの人たちを目の敵にして、結果的に選挙の洗礼があり、その人たちがいなくなってしまった。もうトランプ支持をしないと生き残れないような土台になってしまいました。
では民主党はどうかと言うと、民主党は民主党で左にダーっと行っている。そうすると両極がどんどん強くなり、真ん中がスコーンと抜けている。こういう状況は健全ではないですね。

飯田)その真ん中を取りに行こうという流れにはならないのですか?

宮家)民主党がなろうとしているのかもしれませんが、だからこそ民主党はいままでの少数派だけではなく、大都市の郊外にいるある程度裕福な、もしくは中産階級程度のしっかりとした層に働きかけを強めるべきだという意見があります。それは1つの方法だと思います。トランプさんがあっちの方に行くのであれば、真ん中の票を取る良いチャンスなのですが、民主党自体がまだバラバラですね。

飯田)次の大統領候補がいないと言われていますが。

宮家)いや、いまいたら潰されます。私の経験から言うと、例えばビル・クリントンさんが92年の選挙で勝つのだけれど、私は91年の秋にワシントンへ赴任して、ある噂を聞きました。
「癖の悪いアーカンソーの若い知事が、大統領選挙に出るんだって」と言っていた。ですから1年ぐらい前の段階になると徐々に出始めて、最後に生き残って行く。2年前に出て来るというのは、まだ早すぎるかなと思います。いまのところは星雲状態で良いと思っています。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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