迫るアメリカ中間選挙は接戦の予想?

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月2日放送)にジャーナリストの末延吉正が出演。6日からのアメリカ中間選挙について解説した。

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選挙集会で演説する米国のトランプ大統領=2018年10月22日、アメリカ・ヒューストン 写真提供:時事通信

キーワードは「アメリカ中間選挙」

今月6日に、アメリカの中間選挙が行われる。これを控えてトランプ大統領は、与党共和党候補の応援のため、各地を回る。南部フロリダ州での演説を皮切りに、中間選挙の投票日前日となる今月5日までの6日間で接戦と言われる8つの州、合わせて11ヵ所を訪れる予定。一方、民主党もオバマ前大統領らが最終盤で候補の応援に入る予定と見られている。

飯田)中間選挙、大統領選は4年に1度ですが、その真ん中の大統領選から2年経って行われる選挙で、下院の全員と、上院は3分の1ずつ改選します。この情勢、共和党が盛り返していると。

末延)現職の大統領側がだいたい負けるのですよ。オバマさんのときもそうでした。勝ったのはブッシュさんの9.11のときで、ナショナリズムが高揚したときくらいなのですよ。アメリカ人のバランスとしてはそういうことになるのですが、大手メディアの読みは、「下院は民主党側だろう」と。上院は、共和党がギリギリ勝つのではないか、というのが昨日までの見方だったのだけれど、ちょっと聞いてみると、トランプさんはホンジュラスから来た移民の大行列の影響もあって、ひょっとすると上院の方も共和党が頑張るんじゃないかという見方も出ている。
逆の言い方をすると、民主党もオバマ前大統領を呼ぶしかない。こちらもスターがいないのですよ。そんなこともあって、そこはなかなか読めない。下院が負けた場合は、ホワイトハウスは法案や予算の提案権はないので、そこで少しは影響が出るのですが、ロシア疑惑(ロシアゲート)を考えると上院を維持できれば大きな混乱はないと思います。

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下院本会議場(アメリカ合衆国下院 – Wikipediaより)

民主党が勝つとどうなるか

飯田)よく、「議会を野党に取られると弾劾裁判が始まる」みたいなことを言います。あれを始めるのは下院だけれど……。

末延)決定するのは上院の3分の2ですから、これはいままで1度もないですからね。ニクソンさんの場合はその前に自分で辞めていますし、なかなかハードルが高いとは思います。ただ、下院に民主党が増えると何が問題かと言うと、1月から始まる日米2国間の経済交渉です。僕は1980年代にアメリカの特派員をしていたので、ハンマーで日本車を叩いているところの悲しい取材をしました。下院の人は選挙ばかりやっているから、言葉は悪いですが選挙区の御用聞きみたいなところがあって、過激に行かざるを得ない部分がある。そこがちょっと気になります。

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上院軍事委員会で証人の証言を聞くヒラリー(2007年7月31日)(ヒラリー・クリントン – Wikipediaより)

日本にとっては共和党政権が有利

飯田)しかも、民主党の方が貿易に関しては厳しいのですよね。

末延)どこでもそうですが、労働組合を抱えている党ですから、民主党の方が愛国的になって外国には厳しいのです。日米関係は、共和党が政権を取った方が楽だと言われている。トランプさんはアメリカファーストですが、それでも安倍さんとの関係を含めて言うと、主な敵は中国ですから。その点では今度成立したTPP11に日米の交渉が上手く乗っかって、プラスすれば結局TPPの完成になりますからね。

飯田)実質は一緒と。

末延)ですから、1月からの交渉を是非頑張って、TPPのラインで止まっていけばそう悪くはないかなと。日本の新聞報道を見るとかなり悲観的で、「アメリカは出ると必ずやられる」と言います。確かにそうなのだけれど、そこまで悲観したものでもないと思いますがね。

飯田)アメリカが中国に対しての国防権限法とか、厳しいことをやろうとしたときは、超党派ですものね。民主党も、中国に対しては危機感を持っている。

末延)逆に言えば、ヒラリーさんがもし勝っていたら相当親中の政権になっていたわけですから、トランプさんは下品な部分もあるけれど、日本にとってそう悪いことばかりではないですよね。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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