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愛犬の苦労は別の犬で返す! セラピー犬トレーナーの決意と挑戦の日々

【ペットと一緒に vol.115】

セラピードッグ トレーニング アニマル セラピスト 人と犬との憩いの場所
過去の記事「犬嫌いの私を、うつと引きこもりから救ってくれたのは犬だった!」や、「トルコの野犬に導かれ、日本でセラピー犬と触れ合える場所を開設!」などで紹介している、セラピードッグ。今回は、セラピードッグのトレーナーを志した郡山美樹さんのストーリーをご紹介します。


愛犬での苦労が未来への扉を開く

郡山さんがドッグトレーナーを目指したきっかけは、10年前にミニチュア・シュナウザーの子犬を迎えたことでした。

「初めて飼った犬でしたが、よく吠えるは、気が強いはで、小さなパピーに家族みんな手を焼いてしまって……。そんな育犬ノイローゼ気味だった私たちを救ってくれたのが、ドッグトレーナーさんでした。自分も犬についてもっと知りたい! 犬との生活をより良くして行きたい! と思って、専門学校のトレーニング科に入学したんです」と、郡山さん。

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郡山さんを犬の仕事へ導いてくれた、愛犬の咲ちゃん

専門学校卒業後の進路は、警察犬訓練所やペットショップなど多岐にわたりますが、郡山さんが選択したのは、セラピー犬の育成団体でした。
「自分が犬のトレーニングを志した原点である、一般の愛犬家を笑顔にできるような仕事に就きたかったからです」(郡山さん)。

そう言って就職した、NPO法人 日本アニマルセラピー協会で郡山さんを待っていたのは、予想よりもはるかに大きい手応えと、やりがいのある仕事だったそうです。


トルコの超大型犬のトレーニングも経験

郡山さんは、すでにセラピードッグであるゴールデン・レトリーバーの子犬をはじめ、トルコの元野犬の子犬などもセラピードッグとしてトレーニングしてきました。子犬の場合は生後3カ月頃からトレーニングを開始するのだとか。

「お父さんやお母さんがセラピードッグだからといって、その子犬たちもすべてが適正を備えているわけではありません。同胎の兄弟姉妹でもそれぞれ性格が違います。とくに、神経質な子には無理をせず、少しずつ刺激に対して慣らしていく必要があるので、根気がいりますね」とのこと。

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郡山さんがトレーニングして“人と犬との憩いの場所”で活躍するセラピー犬たち

トルコで保護されて日本でセラピー犬として活躍しているバルちゃんには、郡山さんは日本語の合図を教え直したそうです。

「すでにトルコでトレーニングをされてから来日したので。このバルちゃん、カンガル犬(カンガール・ドッグ)という、トルコでは羊やヤギをオオカミなどの獣から守る犬として知られている、超大型犬種のミックスなんですよ。日本では見たことがない犬種の血が入っているので、とてもワクワクしながら接したのを思い出します。カンガル犬は、すごく愛情深いですね」。

バルちゃんが産んだアドルフくんのトレーニングは、子犬期から郡山さんが手がけました。
「大型犬は、大きな包容力を感じさせる点で、セラピードッグとして貴重な役目を担うと思います」と、郡山さんは述べます。

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大きくてモフモフなルックスが人気のアドルフくん(右)と、咲ちゃん


すばらしい犬の力を引き出す喜び

セラピー犬の大きな役割は、人の心を癒すこと。活動の場は、病院、高齢者施設、養護施設、学校、刑務所など、さまざまにあります。
郡山さんはアニマルセラピストとして、セラピー犬を連れて病院を訪れることもあると言います。

「『日ごろはあまり笑わない方なのに、犬と一緒だと笑顔だわ~!』というような声を聞くと、本当にうれしくなります」と微笑む、郡山さん。
車椅子の膝にシー・ズーのセラピー犬を載せても反応がなく、ダックスフンドに替えてみたところ、目を開いてうれしそうに触れ合った方も印象に残っているそうです。

「アニマルセラピストは、犬と触れ合う方それぞれの犬種の好みや、その犬とのフィーリングが合うかも考慮しなければなりません。学びが多い仕事で、向上心が湧きますね」(郡山さん)。

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富士山を望みながらトレーニング

これまで、約5年間で20頭のセラピードッグをトレーニングしてきたと言う、郡山さん。
「愛犬の咲は、適正も考えてセラピードッグにはしませんでしたが、私たち家族を癒してくれるかけがえのない存在です。なにより、私をこんなすばらしい仕事へと導いてくれたのですから」と、咲ちゃんの写真を見ながら目を細めます。

人に対して慎重な犬がトレーニングを重ねるうちになついてくれ、触れ合う方々に自分から歩み寄って行けるまでに成長した姿を近くで見ると、それまでの苦労が報われるそうです。
「これからは、家庭犬をセラピードッグにしたいという飼い主さんもどんどんサポートして行きたいです」と、目を輝かせます。

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