INF条約離脱~最も中距離核戦力を持つ中国を入れなくては意味がない

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月24日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。アメリカのINF全廃条約離脱について解説した。

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ジョン・ボルトン – Wikipediaより

アメリカのボルトン大統領補佐官がプーチン大統領と会談

アメリカのボルトン大統領補佐官は23日、ロシアでプーチン大統領と会談した。中距離核ミサイルなどの保有を禁止するINF全廃条約からの離脱を検討していることを伝えている。ロシア側はこの検討に対して、国際的な軍事縮小の枠組みに大きな痛手となると反発している。

飯田)この会談のなかでプーチンさんとトランプさんの再会談についてというのも検討されて、11月11日の近辺にパリで行うという報道も出ています。

高橋)離脱という話ですから、どういう結論であっても、当然プーチンさんと話し合うということでしょうね。離脱という方向で話をするのではないですか。ただ、アメリカとロシア間の話だけを見ると、世界全体の流れの方向を見誤ってしまうような気がしますね。
この条約を作ったのが、1987年で冷戦の直前です。そして、その後にだいぶ様相が変わって来た。何が変わったかと言うと、そのときはアメリカとロシアだけで話が進めばよかったのですが、最近は中国が出て来ています。特に中距離核戦力については中国がもの凄く出ている。そうすると、冷戦の枠組みが変わってきたと思わざるを得ない。やるのでしたら、アメリカ、ロシア、中国でやらないと意味が無い。中国は相変わらずものすごく軍拡していて、そこでロシアとアメリカが抑制しても仕方ないだろうというところがあると思います。2国でやっていても仕方ない、という話をしているのだと思います。

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1988年6月1日、クレムリンで行われた中距離核戦力全廃条約発効に関する議定書調印時の写真。レーガンとゴルバチョフ(中距離核戦力全廃条約 – Wikipediaより)

現在は中国を入れずにINFは成り立たない

飯田)しかもこの中距離、射程5,000キロくらいのものは、中国がいちばんミサイルを量産しています。

高橋)日本も危ないのですよ。そうすると、世界の冷戦構図を見回したときに、ロシアとアメリカだけではないという話が前提としてあって、そのなかで話さなくてはならない。プーチンも全体的な枠組みのなかで痛手だと言いますが、中国を取り入れたら、別に痛手にならないわけです。そういう言い方もしているような気がします。その辺はロシアも分かっているでしょう。

飯田)30年で大分変わってきたよねと。

高橋)自分のところも変わっているし、皆変わっているよねというのが裏側にある気がします。

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1983年1月21日、アンドルーズ空軍基地にて(64歳)(中曽根康弘 – Wikipediaより)

アメリカはロシアよりも中国に向かっている

飯田)このINF全廃条約のときは、日本は中曽根政権で、その際かなり中曽根さんはプッシュした。その理由というのが、当時のソ連の中距離核ミサイルが日本をスポッと射程に収めてしまった。

高橋)それを現在に直してみたら、中国を入れないとまずいよねということです。安倍さんもおそらく全廃ということだけではなくて、次の話まで持って行きたいと思っているのではないですか。日中首脳会談もあるでしょう。

飯田)今週末です。

高橋)そのときにどのような話をするかは知りませんが、世間話としてでも、「アメリカとロシアがなくなっちゃうよね」という話はするのでしょう。

飯田)確かに当事国よりも激烈に反応しているのが、実は中国ですよね。

高橋)中国と日本ですよ。「どうするの?」という話です。アメリカはこのまま野放図でどんどんやりますよね。「それは中国にも行くのではないですか」と言ってしまうのではないかな。ペンスさんの演説を聞いていると中国に対してアメリカはすごいですから。アメリカはロシアというより中国に向かっています。だからこの際、米中でこういう条約を結ぶかもしれないとも思えてしまいますよ。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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